天守内部
それではいよいよ天守へ突入です。
穴蔵
天守内へは附櫓の穴蔵(石垣の中、地下階)から入ります。靴を脱いでロッカーにしまい、階段を上ると入場券売場や土産物コーナーがあります。100名城スタンプもそこ。
天守、穴蔵の間。天守の石垣の中です。米や塩など食糧の貯蔵庫として使用されました。
薄暗いのですがいくつか興味を惹く展示があります。
穴蔵の間の中央には井戸が現存しています。木枠しか見えませんが床下は石積の円形井戸で、深さは24mあります。
こちらは鯱です。高さ2m、現存天守の中では最大サイズです。昭和の修理で取り外され、現在屋根には作り直したものが取り付けられています。
1階
床面積447平方メートル、現存12天守の中では姫路城に継ぐ広さを誇る天守1階です。
武具を中心に多数の展示品が並んでいます。
左は巨大なトンボが逆さまに止まっているような形状の兜が特徴的です。
右は鉄砲隊の装束らしいです。
松平直政公初陣の像がありました。
2階
2階は1階と同じ床面積があります。
松江城(写真奥)と城下街のジオラマです。ジオラマは藩時代の他、昭和34年・昭和50年の市街地の合計3種があります。
石落としがあります。内側からでは判りませんが、1階の屋根を貫通しています。
柱に補強が施されていることです。柱の1~4面に包板を当て、釘や鎹、帯鉄で固定しています。この補強方法は松江城独特のものです。現代も柱に鋼線やカーボン繊維を巻き付ける補強工法がありますね。
1つ前の写真では柱の4面とも包板で覆っていますが、こちらは2面に包板をあて、柱をサンドイッチのように挟み込んでいます。包板の厚さは2寸~2寸5分あります。
3階
3階はフロア全体の写真を撮り損ねてしまいました…。
本丸のジオラマです。意外に空きスペースが多いですね。
4階
4階までくると1階2階よりはかなり狭いです。
3月だからなのか、雛飾りがありました。3/3は過ぎていますが。
5階
最上階である5階は、お約束の展望台です。コイン式双眼鏡もあります。
天守からは南方に宍道湖が見えます。地表にいると松江城周辺は市街地なのでよく判らないのですが、松江城天守から宍道湖まで1kmもありません。
本丸北側
天守を下りて、次は本丸の北側に向かいます。
乾櫓
本丸北ノ門のすぐ横、本丸北西にあった乾櫓跡です。櫓そのものは復元されていませんが櫓台が残っています。
北ノ門
本丸北ノ門、南側の一の門に較べるとごく規模の小さな門です。
北ノ門から下っていくと、この急カーブを経て水の手門へと至ります。
水の手門
水の手門は本丸の搦手です。石垣に囲まれ、2回直角に曲がる守りの堅そうな構造をしています。
北の丸
ギリギリ井戸跡
水の手門を出てすぐにはギリギリ井戸跡があります。『ぎりぎり』とはこの地方の方言でつむじのことだそうです。
築城時に石垣が崩れたので調べたところここから槍が刺さったままのシャレコウベが現れたので祈祷して霊を鎮め工事を再開した…というオカルトじみた伝説があるそうです。深く掘ったところが『ぎりぎり』(つむじ)に似た井戸となったためにこの奇妙な名前がついたと言われています。
馬洗池
馬洗池。なまえからして馬を洗った場所でしょうか。
松江護国神社
北の丸の中心部には、現在は松江護国神社があります。明治維新後の戦没者を祀る神社です。これで松江城の中で見たいものはだいたい見たかな?
護国神社の前を通り過ぎてさらに歩くと城の外、塩見縄手方面に出られます。というわけで、次は松江城を出て塩見縄手にある小泉八雲関係の施設を観に行きます。
データ
Webサイト | 国宝松江城公式サイト |
Google Map | 松江城 |
アクセス | JR松江駅または一畑電鉄しんじ湖温泉駅より県庁方面のバスに乗車、 『県庁前』下車徒歩すぐ |
100名城スタンプ | 天守受付 |
見学時間 | 天守: 4~9月:08:30~18:30(最終入場18:00)、10~3月:08:30~17:00(最終入場16:30) 本丸: 4~9月:07:00~19:30、10~3月:08:30~17:00 |
休業日 | 年中無休 |
入場料 | 天守:大人680円、小中学生290円 ※小泉八雲記念館、武家屋敷との共通券(大人1,100円、小中学生510円)あり 本丸:無料 |
備考 | トイレは二の丸上の段にあり(本丸・天守内にはありません) |
コメント