竹田城 その1

竹田城について

100名城登城97城目は、竹田城です。

歴史

竹田城は、室町時代の嘉吉かきつ3年(1443年)に但馬守護・山名宗全やまな そうぜんによって築城され、山名氏の配下であった太田垣光景おおたがき みつかげが初代城主となったと言われています。その2年前の嘉吉元年(1441年)、播磨守護・赤松満祐あかまつ みつすけが室町幕府6代将軍・足利義教あしかが よしのりを暗殺するという事件が発生し、幕府より追討令をうけた山名氏が播磨を攻略、赤松満祐を討ちとりました。その恩賞として山名宗全は播磨守護となり、太田垣氏は守護代となっていました。竹田城は播磨と但馬の国境を守る拠点であり、太田垣氏は竹田城から赤松氏を掃討する役を担ったのでした。

戦国時代・安土桃山時代も太田垣氏が竹田城の城主を続けていましたが、天正5年(1577年)から織田信長配下の羽柴秀長(羽柴秀吉の弟)が竹田城を攻略、その後秀長が引きあげると太田垣輝延が入場、天正8年(1580年)に再び秀長が但馬攻めを行うと竹田城は降服、太田垣氏は竹田城城主の地位を失います。

その後、何代か織田方~豊臣方の武将が竹田城城主となりますが、関ヶ原の戦いの後に城主・斎村政広さいむら まさひろが徳川家康に切腹を命じられ、後に竹田城も廃城となりました。

構造

竹田城は標高353.7mの虎臥とらふすの山頂に築かれた山城です。別名虎臥城とも呼ばれています。尾根に沿って三の丸・二の丸・本丸・南二の丸が一列に配置された連郭式の縄張りです。本丸はほぼ中央にあり、西側には花屋敷と呼ばれる曲輪が存在します。南北の端には北千畳・南千畳とよばれる大きな曲輪があります。

見学ガイド

山城でありながら全体が石垣で囲まれた総石垣の城です。山の上の大規模な石造りの構造から『日本のマチュピチュ』『天空城』などと呼ばれ、山城としては訪れる人が多い城の1つです。

JRの駅のすぐ裏手に登山口があり、アクセスしやすいです。中腹の駐車場まではバスやタクシーも利用できます。駐車場から料金所までは舗装され傾斜も緩めな坂で(記事冒頭地図の『亀さんコース』)、登山装備なしでも見学することが出来ます。

雲海に浮かぶ竹田城は、駅を挟んで竹田城とは反対側にある立雲峡の展望台から観ることができます。立雲峡も駅からかなり高いところまで車でアクセスできます。

まずは雲海を…観られるか?

旅行5日目は今回一番観たかった竹田城へ。

今回の旅程は『竹田城(できれば雲海に浮かぶ姿)を観る』ことを第一目標として計画しました。

もっと日程に余裕のある8月ではなく9月に旅行を計画したのは、夏では雲海が発生する確率がごく低いため。
姫路に連泊したのは、天候をみながら竹田城に行く日を狙うため(姫路発なら8時前に現着できる)。

※本当は11月の方がいいのですが、その頃に続けて何日も休みを取れないので…。

旅行5日目朝。
前日に少し雨が降って湿度が高く、当日は晴れの予想。今回の日程の中では雲が発生する可能性が最も高く、しかも連休明けで空いている、という好条件。
夜明け間に出発。

播但線の車窓より。だんだん霧が濃くなっていきます。これは期待できるかも。

実はこの日は姫路のホテルのチェックアウトの日。大荷物を抱えての移動でした。
竹田駅にコインロッカーがあることは事前に調査済だったのですが、現地に着くまで『塞がっていたらどうしよう』…という心配が。まぁ、さすが平日。僕以外には1人しか使っていなかったようで。

立雲峡

まずは竹田城を外から眺めるため、立雲峡へ。山腹の駐車場までは駅からタクシー(1200円くらい)。駐車場からは徒歩で40分ほど昇っていきます。

※登山道へ入るには環境整備協力金200円(2020年より300円に改訂されたようです)が必要です。

第2・第3展望台

立雲峡には、竹田城方面を見るための展望台が3つあります。一番低い位置にある第3展望台までは駐車場からほんの5分ほど。ここまでなら楽勝。
…ですが、展望台自体が霧に覆われてなにも見えず。

さらに少し昇って、第2展望台に到着。
案内によると駐車場から15分と書かれていますが、僕の足では10分で到着。まだまだ体力的には余裕。
まぁ、ご覧の通りまだ霧の中。覚悟を決めて(苦笑)第1展望台に向かうことにします。

第1展望台

そして第1展望台へ。
第2から第1まではけっこうキツイ登りです。案内には駐車場から40分とありますが、僕の足では30分弱でした。だいぶ速いペースだったようです。気が急いてしまって。

到着は8時少し前。
ついた時点では第3・第2展望台と同じく展望台自体が霧の中だったのですが、少し待つとこの写真のように雲を見下ろすような景色に。
…ただ、まだ雲が城より高い位置にあるため、竹田城の姿は見えません。

諦めて帰ってしまう人も出る中、待つこと25分。

雲の切れ目から石垣のようなものが見えた…
と思うと、すーっと竹田城全体が姿を現しました。

これだよ!この風景が見たかったんだよ!
何時間もかけてやってきた甲斐がありました。

第1展望台の様子。最初は20~30人ほど人がいたのですが、霧が晴れるのを待つ間に半分以上の人が諦めて下山してしまいました。

雲の動きが意外に速く、ほんの5分ほどで竹田城周辺はすっかり晴れ、展望台からくっきりとその姿を見ることが出来るようになりました。

立雲峡を下山

登りは第1展望台を目指して一心不乱に昇ってきましたが、下山はもう少しのんびりと周囲の風景を楽し見ながら。
小さな滝があったり…

途中に東屋もあったんだ…。

第3展望台からも竹田城が見えるようになっていました。第3展望台は竹田城より標高が低いのですこし見上げる状態になります。

駐車場まで下りてタクシーを呼び、竹田城中腹駐車場まで一気に移動しました。1800円くらいだったかな。次はいよいよ竹田城へ!

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