次は【文武学校】へ。
ここは松代藩の藩校として開校し、文学や武術のほか西洋の軍学など当時としては非常に先進的な教育が行われていたと言われています。
明治以降は士官学校を併設したり小学校に使われたりした後、国の史跡として指定され、保存修理が行われて現在に至っています。
門を入ってすぐの広場。江戸時代に作られた藩校の施設がほぼ丸ごと残っている例は全国でも珍しく、非常に貴重な史跡となっています。
【東序】
『序』というのは『校舎』の意味なんだそうです。
ここでは軍学(理論)を教えていたそうです。
小学校時代には自転車置き場、図工か準備室、家事室、ミシン室などに使われたそうです。
時代によってずいぶんイメージが違います(笑
【文学所】
学問の道場で、【正庁】の東半分のことです。
正庁この文武学校の中心にある、いちばん大きな建物です。
他の藩校では儒教を重んじたため学校の中心には孔子廟を置くのが普通だったのですが、松代では孔子をまつらなかったそうです。
【御役所】にある藩主の御居間。
御役所は正庁の西半分で、藩主が政務を行うための場所でした。
この藩主の御居間の他、家老が控える【御用席】、【御次の間】、役人が控える間などがあります。
御役所内、役人の間。
【弓術所】
読んで字の通り弓道場です。
小学校時代には建物部分が理科室や音楽室として使われ、矢場は平成8年に絵図をもとに復元されました。
形だけ復元して展示してあるだけではなく、いまでも弓道場として使われているようです。
【槍術所】
敷地の一番奧にあります。
槍術の他、砲術の実技訓練にも使われたそうです。
槍術所が完成した直後に藩主の居館が火事になってしまったため、その後文学所が完成するまで仮の御用部屋として使われたこともあったそうです。
槍術所の天井。
すごい梁です…。
屋根の瓦をよく見たら、真田の家紋である六文銭が…。
【西序】
礼法、漢方、医学などを教えた校舎。
つくりは東序と似ています。
小学校時代には音楽室として使われていたそうです。
【柔術所】
柔道を始め、居合、和力などの柔術一般を教えていた道場です。
小学校時代には音楽室として…
…って音楽室いくつあったんだよ!
このほか【剣術所】もあるのですが、剣道のけいこの最中のようだったので中を見るのは遠慮しました。
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この文武学校は史跡として公開していると同時に、いまでも各種道場・教室として利用されているようです。
【文武学校】
http://www.sanadahoumotsukan.com/facilities/facility.php?n=3
長野県長野市松代町松代205-1
長野駅より松代行きバス利用、松代駅より徒歩7分
公開時間:9:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日:無休
見学料:一般200円、小・中学生80円(真田邸、宝物館との共通券500円あり)