海の科学館からまた数分歩いて、次は【旧金比羅大芝居】へ。
計画より1日早く香川入りしたおかげでここもゆっくり見られそうです。
旧金比羅大芝居は江戸時代・天保年間に作られた、現存最古の劇場です。
しかも、毎年4月に歌舞伎の公演が行われる現役の劇場でもあります。
僕が行った日は公演日ではないのですが、その場合は劇場内の施設見学ができます。
学生時代にオペラの裏方なんぞやっていたので、この手の施設には興味津々!
旧金比羅大芝居の建物全景。
かつては、公演の時は屋根の上にある櫓に太鼓が置かれたそうです。
入口は大人の背の半分ほどの高さしかない潜り戸。
身分の高い人はこの中央の潜り戸ではなく、
正面向かって左手にある別の入口を使っていたそうです。
入口を入ってすぐ、札場。
今風に言えば受付・チケットカウンターでしょうか。
(施設見学用のチケット売り場は建物の外です)
札場の向かい、下足場。
今風に言えばクロークですね。
ここで履き物を預け、預かり札を受け取って中に入るのだそうです。
…見学者は自分でビニール袋に靴をいれて持ち歩くか、玄関におきっぱなしにするのですが。
そして入ってきました、客席!
(パノラマ合成なのでちょっと歪んでいます)
見学順路の最初は【花道】。
この上を主演の役者が歩くわけですね。
ここを舞台の方へむかってずずずいと進んでいきます。
花道の真上にある【かけすじ】。
釣りの道具です。
安全上の理由から、綱から金属製のワイヤーに交換され、動力も電化されています。
唯一の電動舞台装置です。
天井は竹を格子状に結びつけた構造になっています。通称【ぶどう棚】。
ここから客席全体に紙吹雪を降らせるということもできるそうです。
舞台上だけでなく客席上まで全面がこのような構造になっている劇場は非常に珍しいとか。
1階床席のことを【平場】といいます。
木で奥行き方向・左右方向にマス目上に区切られており、かつては1マスに4人ずつ客が入ったとか。現在は公演時には奥行き方向の棒を1本ずつ外し、つながった2マスあたり5人の観客が入るそうです。
花道脇の席は人気で、1人13,000円だそうです。
まぁ芝居を見に来る機会があるかどうかはともかく…
客席に座ったり、花道の上にたったりでいろいろ記念写真を撮ってもらいました。