一乗谷 その2

上城戸

最初は復元町並と朝倉館の遺構が観られればいいかと思っていたのですが、時間に余裕があるので先に南端の上城戸まで行ってみました。

上城戸は朝倉館から南へ600m、谷の幅の最も狭い場所にあります。写真はいったん上城戸から外に出てしまって、外から上城戸の土塁を見ています。道の左手に伸びる土塁は長さ100m、高さ5m、幅20mほどもあります。

…最初からバスでここまで来てしまえばよかったかな…。たぶん最寄りバス停は一乗小学校前です。

それでは、上城戸を通って朝倉館の方へ向かってみます。遊歩道が整備されているので歩きやすいです。

有名な朝倉義景館より少し手前に、斜面を登る道があります。
ここを登ると、諏訪館庭園など山の斜面に築かれたいくつかの庭園や屋敷の跡を観ることができます。

庭園跡

諏訪館跡庭園

朝倉義景の夫人小少将の屋敷と言われています。
一乗谷でもっとも規模の大きい回遊式林泉庭園です。

諏訪館庭園跡

先の写真の奥にある部分はこんな感じ。

続いて、中の御殿跡英林塚方面に上る通路を登ってみます。

左手が中の御殿南門跡、そのまま登ると英林塚へ続いています。

中の御殿跡

建物跡がいくつか確認できます。

もう1段上から中の御殿跡を上から見下ろすとこんな感じ。

英林塚

さらに登って英林塚
越前朝倉氏初代、朝倉孝景公の墓所です。
このあたりから登山路に入れば山頂の一乗谷城まで行けます。

湯殿跡庭園


湯殿跡庭園は一乗谷でもっとも古い庭園だそうです。

次は有名な朝倉義景館跡へ向かいます。

朝倉義景館跡

有名な朝倉義景館跡の西側にある唐門です。
朝倉遺跡を代表する建築物としてよくこの門の写真が使われますが、実は朝倉時代の遺構ではなく江戸中期のものだそうです。

館跡周囲はこのように土塁と堀で囲まれています。

朝倉義景館跡の北門。ここから中に入ることも出来ます。

朝倉義景館跡、唐門から中に入るとこんな感じ。
建物の配置が平面図で示されています。
義景はここに将軍・足利義昭を招いたこともあるそうです。

建物の状態は、上から見下ろしたこの写真の方が判りやすいですね。
この写真で判るとおり、通路は建物跡を避けて設定されています。

現地案内板の朝倉義景館全体図。1つ前の写真とは上下が逆です。

館跡の奥には、朝倉義景墓所があります。天正4年に村民が建てた祠がもとになり、後に福井藩主松平光通によって寛文3年(1663年)に現在の墓塔が建てられたそうです。

北部遺構

義景館跡を出て、鉄道駅に向かいながら遺跡の北半分を見学していきます。

この瓜割清水は儀式や生活用に使われたとされる湧き水で、400年経った今でも水が湧いているそうです。

さらに北上したところにある朝倉景鏡かげあきら館跡。土塁と建物跡があります。 敷地は5000㎡にもおよび、義景の屋敷に次ぐ規模を誇ります。

朝倉景鏡は朝倉義景の従兄弟です。義景の家臣団の中でも特に地位が高かったのですが、天正元年(1573年)の近江出陣には参加せず、義景が大敗して一乗谷に帰ると義景を裏切って自害に追い込みました。

下城戸

そして下城戸に到着。谷の北端近く、幅がもっとも狭まった場所にあります。土塁の高さは4m、幅は最大19m、長さは38mあります。
上城戸は土塁しかありませんでしたが、こちらは岩を使った門が残っています。下城戸と違い、折れ曲がって内部が見通せないようになっています。
また下城戸と同様、外側には堀がありました。

一乗谷朝倉氏遺跡資料館

谷を出て駅の近くにある資料館に行きました。朝倉氏の歴史を紹介するビデオが面白かったです。
館内は撮影不可だったので写真は建物外観のみです。

データ

朝倉義景館跡

Webサイト
アクセスJR越美北線 一乗谷 下車徒歩2km
福井駅前より京福バス 一乗谷東郷線 利用 朝倉館前 下車徒歩3分
※鉄道、バスとも2~3時間に1本程度なので要時刻表確認
開館時間見学随時
休館日見学随時
入館料なし
備考100名城スタンプは復元町並
トイレ・飲料自販機なし

一乗谷朝倉氏遺跡資料館

Webサイト一乗谷朝倉氏遺跡資料館公式サイト
アクセスJR越美北線 一乗谷 下車徒歩5分
福井駅前より京福バス 一乗谷東郷線 利用 朝倉資料館前 下車すぐ
※鉄道、バスとも2~3時間に1本程度なので要時刻表確認
開館時間09:00~17:00
休館日年末年始、ほか
入館料100円(復元町並との共通券230円あり)

※データは2016年3月時点のものです

コメント

タイトルとURLをコピーしました