飯盛山

飯盛山

向羽黒山城から会津若松駅に戻った時点でまだ正午過ぎ。まだまだ帰りの新幹線まではだいぶ余裕があるので、会津若松駅前から観光スポットの周遊バス『はいからさん』に乗って、飯盛山にやってきました。白虎隊自刃の地として有名です。

正面の階段を上りきったところに白虎隊士の墓地があるのですが、なんと右手には『動く坂道』があります。午前中に山城攻略したとはいえこの程度の階段を上る体力は残っているのですが…
…乗ってみたくなってしまいました。250円。江の島のエスカーみたいなものですね。

白虎隊墓地

エスカレータ出口からさらに階段を上っていくと、白虎隊士墓地のある広場に出ます。

会津さざえ堂

白虎隊士の墓から少し下りたところには、有名な円通三匝堂えんつうさんそうどう、通称・会津さざえ堂があります。ねじれたような奇妙な外見の建物です。…実は飯盛山に来たのは、白虎隊よりこちらの方が目当てでした。

さざえ堂は1796年に建てられたと言われています。木造で高さは15.6m、外見は六角柱で三層になっています(ただし見学者はずっとらせん状の回廊を歩くため、どこが何層目かは判りにくいです)。

近くの受付でチケットを買って、突入…!

正面の上り口から入り、てっぺんまで行ってから別の道を通って降りてきて裏手にある出口から出るようになっています。一方通行で、上る人と下る人がすれ違わない構造です。

上り口です。右手の像はこのさざえ堂を考案した郁堂禅師です。

時計回りに上っていく通路は、写真だと階段のように見えますが、坂に滑り止めとして等間隔に棒が取り付けられた構造です。かなり傾斜は急で、たしかに滑り止めがなければ上るのが難しいと思います。…そういえば日本の古い建築で『坂』というのは珍しい気がしますね。城の櫓だと昇降が恐いレベルの急階段ばかりだし。

通路の様子を360度VRでもどうぞ。

通路は現在はひたすら上っていくだけの螺旋坂のようになっていますが、もとは通路に沿って西国の三十三札所の観音像が拝され、このさざえ堂を上って下りる間に西国三十三札所の巡礼を追えることができるというものだったそうです。
あちこちにある棚のような部分に観音像が納められていたのでしょう。

最上部近くから見下ろしています。外観から受けた印象より高いように見えました。まぁさざえ堂は『三層』といっても、その1層の高さに上り通路と下り通路が縦に並んでいるわけですから、通常のビルでいえば5階分くらいの高さがあるんですよね

てっぺんまで来ました。最上部では上り通路と下り通路の間が太鼓橋で結ばれています。ここを渡って下り通路に入ると、今度は反時計回りに下っていくことになります。

天井には無数に御札が貼られ、独特の雰囲気を醸し出しています。

出口にあるこの像は、さざえ堂のある飯盛山正宗寺の開祖、残夢大禅師 だそうです。

別方向からのさざえ堂外見。非常に面白い建物でした。行けてよかった。

さざえ堂周辺

先ほど、さざえ堂最上部から見下ろした宇賀神堂です。宇賀神とは白蛇の姿で描かれることも多い福の神ですが、この堂には自刃した白虎隊士19名も祀られています。

こちらは供養車といい、金属製の柱にはめ込まれている輪を回すと『悲痛な音を発し、これが冥土に届いて白虎隊士の霊魂を慰める』というものだそうです。『悲痛な音』というは、まぁ金属がこすれ合う音なわけですが…そんな音で本当に霊魂が慰められるんでしょうか。いろいろツッコみたい。

台座の動物は、亀かと思ったら獏だそうです。

白虎隊記念館

さざえ堂から少し下りたところには白虎隊記念館があります。

白虎隊士、犬と戯れる…

白虎隊記念館入口前、こちらも白虎隊士の像ですね。

館内は全面撮影禁止でした。1階の白虎隊の短い歴史を著すジオラマや絵、家族の写真などから想像された白虎隊士の肖像、2階にある白虎隊自刃の図、白虎隊自刃までのエピソードを描く動画上映などがみどころでした。

データ

Webサイト公式サイト
地図GoogleMap
アクセスJR会津若松駅より観光地巡回バス『ハイカラさん』『あかべぇ』に乗車、『飯盛山下』下車徒歩5分
開館時刻4~11月:08:15~日没、12~3月:9:00~16:00
休館日なし
拝観料大人400円、高校生~大学生300円、小学生~中学生200円

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