毎年恒例、文化庁メディア芸術祭の受賞作品展示会に行ってきました。去年と同様、今年もお台場の日本科学未来館が会場です。
印象に残った物をいくつか。
アート部門
アート部門 大賞
作者:小泉明郎
タイトル:縛られたプロメテウス
VR/ARを駆使した演劇だそうです。主役のプロメテウスを演じるのはALS患者の武藤将胤氏で、VR/AR技術により難病当事者の視点を体験するもののようです。
会場では記録映像が上演されていますが、写っている人物がみんなVRゴーグルをつけているということは俳優ではなく観客なのかな…?
アート部門 優秀賞
作者:See by Your Ears(代表:evala)
タイトル:See, See, She – まだ見ぬ君へ
胎児の心音データを視覚化した作品。
アート部門優秀賞
作者:Adrien M&Claire B
タイトル:Acqua Alta – Crossing the mirror
紙の上に描かれたドローイングを、タブレットのARアプリを通して観ると動画が観られるというもの。ドローイングは何枚もあり、順番に見ていくと一つのストーリーになっています。
二人のが暮らす家が海に飲まれ、足を滑らせた女は波間に消える。残された彼女の髪はゆらゆらと動き続け、男は彼女の面影を追って彷徨う…
というような話…かな…?
アート部門 ソーシャル・インパクト賞
作者:Simon WECKERT
タイトル:Google Maps Hacks
『99個の中古スマートフォンを手押し車に乗せて運ぶことで、Googleマップ上に架空の交通渋滞を作り出す』…ってヘタするとけっこう傍迷惑なことやってません?
エンターテインメント部門
エンターテインメント部門 優秀賞
作者:劇団ノーミーツ(代表:広尾佑規)
タイトル:劇団ノーミーツ
稽古から上演まで、フルリモートで一度も会わずに演劇を制作する劇団だそうです。会場で展示されているのは、サンリオピューロランドとのコラボ企画『VIVA LA VALENTINE』の記録です。閉園後のサンリオピューロランドを舞台に、ワンカット・生配信で演劇をネット中継するという意欲的なイベントだったようです。
エンターテインメント部門 優秀賞
作者:『らくがきAR』製作チーム
タイトル:らくがきAR
紙やホワイトボードに描いたらくがきが、タブレットの画面の中で動くというAR技術を利用したアプリケーションです。非常口君は僕が書きました(絵心ゼロ)。
非常口君を読み込むとこの通り。ちゃんと関節の位置も認識するのか、案外ヌルヌル動き回ります。
エンターテインメント部門 新人賞
作者:芳賀直斗
タイトル:アンリアルライフ
主人公の少女の失われた記憶をたどるアドベンチャーゲームです。1階のメイン会場では画面を見るだけですが、7階の別会場ではプレイ可能です。空いているのを良いことにしっかり遊んできました。
エンターテインメント部門 ソーシャルインパクト賞
作者:『分身ロボットカフェDAWN ver.β』製作チーム
タイトル:分身ロボットカフェDAWN ver.β
障害者がロボットを使って接客を行うカフェです。店舗と展示会場も繋がっており、店舗にあるロボットを操作できます。平日朝だったのでお客さんはいなかったのですが、他の従業員の方(店舗にいるのではなくリモートでロボットを操作している人)と会話できました。
アニメーション部門
アニメーション部門 大賞
作者:湯浅政明
タイトル:映像研には手を出すな!
昨年NHKで放映されたアニメーション映画です。『映像』という物に対する偏執的なまでの愛情を描いているので一般受けはしないのかと思ったのですが、その映像表現が評価されて大賞受賞です。
アニメーション部門 優秀賞
作者:石立太一
タイトル:劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン
昨年秋に公開され高い評価を得たアニメーション作品。僕も劇場で観ました。こちらが大賞でもおかしくないと思いましたが、テレビシリーズからの続きで劇場版単体では評価しにくいのかな…。
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