国立科学博物館で開催中の『大地のハンター』展に行ってきました。昨年2月の『ミイラ』展以来、16ヶ月ぶりの科博、上野です。
コロナの影響で行けない間に『友の会』会員資格の期限が切れてしまったのですが、元会員でも利用できる特別展無料招待状が届いたので行ってきました。
まずびっくりしたのは上野駅!前回来たときとは違う駅になっています。京浜東北線を降り、階段を上ってすぐの所に公園口…と思ったら、トイレになっていて開口部がなくなっていたのにはさすがに驚きました。まさか学生時代から10年以上親しんだ駅で、出口がどこか判らず右往左往することになるとは…日暮里方面に100mほど移動したんですね。上の写真は公園口側からの駅舎外観です。駅に平行して通っていた車道も駅前で切断され、改札から車道を横断することなく上野公園に入ることができるようになりました。
それでは見学開始です。
今回は『大地のハンター』と題し、動物の『食』について展示しています。
口・顎の形
最初は『口』『顎』の構造による動物の発達です。
いきなりちょっとキモチワルイですが、ヤツメウナギの口の拡大模型です。ヤツメウナギは『顎がない』非常に古いタイプの生物です。
ミクソプテルス(シルル紀のウミサソリ)の化石です。ウミサソリは『脚が節食のために変化した顎』を持つ生物として展示されていました。化石の写真だとどれが『脚』でどれが『脚が変化した顎』なのかよくわかりませんが…
そして多くの脊椎動物は上下の顎をもつに至った…というわけで、白亜紀の巨大なワニ・デイノスクス。体長12m、人間の大人をひと飲みにできるほどの巨大な口です。すぐ隣には復元模型もありました。
恐竜のような頭蓋骨ですが、恐竜とは別系統の爬虫類、現在のワニに繋がるシュードスキア類のポストスクスという三畳紀の生物です。初公開の標本だそうです。
ハンターたち
続いて、動物が食物を得る方法についての展示です。特別展のタイトルでもある『ハンター』の狩の方法、今回のメイン展示ですね。
狩をする動物シリーズ。まずはスミロドン。サーベルタイガーの別名でよばれる所以となった巨大な犬歯は、あまりに大きすぎて頭蓋骨だけみるとエイリアンのようなグロテスクさを感じます。
水辺で最強の生物、ワニいろいろ。ワニにもいろいろあって、見分け方は…頭がV字なのがクロコダイル、U字なのがアリゲーター、細長いのがガビアルだっけ?
ところで右手前の小さなワニ(コビトカイマン)は、人気バンド THE ALFEE の坂崎氏が飼育していた個体なんだそうです。
トラ、ハイイロオオカミ、ウンピョウなど。まさに大地のハンターの名にふさわしい動物たちです。
群れで狩をする生物、ライオンやハイエナなど。
空のハンターの代表としてフクロウ。
変わった狩をする動物
ワニガメは口の中の細い舌を動かして、それをミミズかなにかと誤認して寄ってきた魚を食べるんだそうです。
変わった補食の仕方をするカメレオン。
偏食家
オオアリクイは偏食の代表扱いでした。
毒を持つ生物
毒で狩をする生物、サソリ。かなり大型の種が展示されていました。生きた状態で出会いたくないですね…。
オオツチグモ。タランチュラという別名の方が有名です。脚を広げると僕の手のひらに乗りきらないほどの大型種です。猛毒を持つ危険な生物のイメージですが、実はタランチュラの毒による人間の死亡例はないとか。
その他
今回の特別展はBEASTARSというコミックとのコラボしているということで、会場を出た通路に何点かイラストが展示されていました。
ミュージアムショップには怪しげなグッズがいろいろ。『ベルツノガエルのたまごゼリー』という商品は、その名の通り蛙のたまごを思わせる粒が透明なゼリーの中に多数入っています。…が実際には粒は黒タピオカのようです。一方、『タガメサイダー』は本当にタガメのエキスが入っているとのことで…タガメってフルーティな香りがするんだそうで…どちらも買う勇気がありませんでした…。
コメント