東京国立博物館『国宝 鳥獣戯画のすべて』

東京国立博物館の『国宝 鳥獣戯画』に行ってきました。もともと話題になっていた展示会の上、コロナでGW前からずっと休館していたのがようやく再開されたために人気が高騰し、ネット予約チケットが短い時間で売りきれるという事態になっていますが、発売直後にアクセスしてなんとか予約完了…。

というわけで、2019年8月以来、久しぶりの 東京国立博物館
(写真は正門正面にある本館です。鳥獣戯画展の会場は本館左手奥にある平成館です)

現地に行ってみると思いのほか空いていました。平成館の前には分散入館のための待ち行列がありましたが、10分とかからず中へ入れました。

展示室内は、ちょうど各展示ケース前に一列に並べる程度の見学者数で、ゆっくりじっくり見学することができました。どうやらかなり入場人数をかなり絞っているようで、これもチケットが取りにくい原因のようです。話題の『動く歩道』展示も特に待たずに見られました。

展示は鳥獣戯画甲乙丙丁全巻の他、鳥獣戯画の本来の形から切り取られた物と考えられるいくつかの断簡、鳥獣戯画が伝えられていた高山寺の中興の祖・明恵上人についてです。

もっとも有名な、ユーモラスな動物たちの姿が描かれているのは甲巻。乙巻は図鑑のように多種の動物たちが描かれ(一部空想で描かれたものも)、丙巻と丁巻には人間が描かれています。丙巻はもとは表裏に別の絵が描かれていたのが、後の時代に剥がされて繋ぎ直された、という興味深い解説もありました。

鳥獣戯画本巻に較べてじっくり観ている人が少なかったのですが、明恵上人の座像子犬像 も滅多に実物を見られない国宝だそうです。それと明恵上人が持っていたとされる タツノオトシゴの標本! 1、2cmしかないごく小さなものなのですが、よく800年も形を保って残っていたと驚きます。

※特別展会場内は撮影禁止なので写真はありません。

特別展の会場は撮影禁止ですが、本館2階で『鳥獣戯画スピンオフ』として展示されている模本は撮影可でした。オリジナルが平安時代~鎌倉時代に描かれたとされているのに対して、こちらは明治時代に模写されたものだそうです。確かに、あきらかに紙が新しい…。

構図はさきほど特別展会場で見た物と同じ。写真は有名な『カエルがひっくりかえる』場面。そういうダジャレを意図してこの場面が描かれたのかは知りませんが(笑)。

東洋館地下のシアターで『鳥獣戯画超入門!』も観ました(特別展チケットとは別に観覧料600円が必要)。大画面で鳥獣戯画の見所を解説する内容で、とても面白かったです。おさらいに最高。先にこちらを観て予習するのもいいかも。

シアターは撮影禁止ですが、本編終了後にSNS投稿OK記念撮影用画像が(上の写真)。

最後に、ミュージアムショップで『ほぼ原寸・全巻』の鳥獣戯画図録を購入して見学終了。
仕事の都合で午後からの見学だったのであまり時間を多く取れませんでしたが、満足な1日になりました。

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