砂の美術館

鳥取砂丘方面のバスを途中下車して、砂の美術館へ。
展示されているのは、砂と水を混ぜて圧縮して固めて彫刻にしたものです。毎年全面展示替えがあるのが特徴。
今年のテーマは【北欧】でした。アンデルセンの人魚姫、ニーベルンゲンの歌、ニルスのふしぎな旅など北欧で生まれた物語の場面や、グリーグ、ムンク、ノーベルなど北欧出身の偉人達をモチーフにした作品などが多数。一つ一つの砂像は大きく見応えがあります。

1階(エントランス)

砂の美術館は『見晴らしの丘』の斜面に沿って建てられていて、入口は丘の麓と、丘の上にあるようです。バス停からだと売店の建物の裏にあります。

平日のためか、エントランスにはまったく人がいませんでした…。
展示室は2階のようです。

2階(展示室)

展示室に入ると、人の背より高い作品の数々に圧倒されました。
これホントに砂と水だけで作ってるの?と思うほど細かい造形と重厚な質感です。

砂の美術館では毎年テーマを決めて作品を製作するそうです。2018年のテーマは【北欧】。
作品の写真はすべてなんちゃって3D(並行法)でどうぞ。

まずはドールハウスと北欧家具。3階部分の扉から女の子が覗きこんでいます。
制作者はアメリカのスー・マクグリューさん。

アンデルセンの人魚姫です。
制作者はカナダのメリネイジ・ビュリガードさん。

人魚姫の像の裏側は、恐ろしい海の魔女の場面になっています。

北欧神話。最高神オーディンの王宮のようです。
制作者はロシアのドミトリー・クリメンコさん。

ニーベルングの伝説(1)アイスランド女王への謁見
この女王の名前はブリュンヒルドといい、ワーグナーの歌劇のヒロイン、ブリュンヒルデのモデルの一人です。
制作者はロシアのイリヤ・フィリモンツェフさん。

ニーベルングの伝説(2)鍛冶職人とシグルズ
ワーグナーの歌劇だとジークフリートの第1幕あたりでしょうか。
製作者はカナダのデイビッド・ドゥシャームさん。

ニーベルングの伝説(3)シグルズのドラゴン退治
ドラゴンの血を浴びたシグルズは不死身の身体と動物の声を聞く能力を得ます。
ワーグナーの歌劇だとジークフリートの第2幕にあたる場面ですね。
制作者はカナダのデイビド・ドゥシャームさん。

北欧の児童文学・ニルスのふしぎな旅をテーマにした作品。妖精にイタズラをした罰として身体を小さくされてしまった少年ニルスが、動物の言葉がわかるようになったことでガチョウのモルテンと相棒になり、ともに旅をする…という物語です。1980年にNHKでアニメが放映されたので日本でも知名度の高い作品だと思います。原作者セルマ・ラーゲルレーヴさんは女性初のノーベル文学賞を受賞しています。
制作者はアメリカのジル・ハリスさん。

ノルウェーを代表する音楽家、グリーグ。
楽譜はノルウェーの作家イプセンの戯曲ペールギュントへの付随音楽、魔王の宮殿の場面のようです。この彫刻の楽譜はなぜかD-mollになっていますが、原曲はH-mollだったような。
制作者はカナダのカレン・フラリックさん。

ノルウェーの画家ムンクの有名作品『叫び』も彫刻になっていました。元は平面なのに。立体化すると背景のうねりから禍々しささえ感じられます。
制作者はカナダのギー・オリヴィエ・ドゥヴォさん。

3階

3階にはグッズショップがあります。

3階のデッキから展示室全景を見下ろすことが出来ます。

デッキでは過去の展示作品の写真を観ることができます。

屋外

館外の丘の斜面にも作品が展示されています。3階から外に出て斜面を登りながら見学していきます。

グリーンランドー北極圏の生き物ーという作品。アザラシ、セイウチ、ホッキョクグマ、トナカイなどの動物が並んでいます。
制作者はカナダのギー・オリヴィエ・ドゥヴォさん。

駐日フィンランド大使館のキャラクター、フィンたん
金髪碧眼(砂像だと判りませんが…)の7歳の男の子だそうです。この像だとよく判りませんが、国のシンボルであるライオンの着ぐるみをきているそうです。
傍らの説明板には明記されていなかったのですが、『100YEARS』とあるのは昨年2017年がフィンランド独立100周年、来年2019年が日本とフィンランドの外交樹立100周年のどちらか(または両方)を表しているのだと思います。
制作は砂の美術館スタッフ。

福祉国家”北欧”
現在の北欧諸国を表現した作品。
制作は日本の茶圓ちゃえん勝彦さん。

砂の美術館屋外展示コーナーの一角には展望台があり、鳥取砂丘が見えます。
実は丘のてっぺんにある展望台よりよく見えるような…。

まとめとデータ

Web砂の美術館公式サイト
開館時間平日・日曜:09:00-18:00
土曜のみ:09:00~20:00
休館日1月中旬~4月上旬の展示替え期間
(会期中は無休)
入館料600円
アクセスJR鳥取駅前BTよりバス『砂丘線』利用、『砂の美術館前』下車徒歩1分
または『砂丘センター展望台』下車徒歩1分(30分~1時間に1本)
備考駐車場あり
1~3階までは車椅子可のエレベータあり、3階から続く屋外展示もスロープなので車椅子見学可だと思います。

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