存在は何年も前から知っていたのですがいままで行く機会がなかなかないままだった【目黒寄生虫館】へ行ってきました。
JR目黒駅から目黒川へむかって坂を下り、川を渡ってさらに5分ほど歩いたところに目黒寄生虫館はありました。
細身なビル。展示室はこの1,2階です。
1階には小型の寄生虫の標本が多数。
蝶のような形をした寄生虫が縦に2匹…
に見えますが、実は『蝶一匹』に見えるのが寄生虫2匹分。
これは【フタゴムシ】といい、幼虫のうちに2匹がつながって成長。
単に掴まっているのではなく、腸が連結し身体が癒合してしまうのだそうです。
それぞれの個体は雌雄同体で、お互いに自分の雄性生殖器と相手の雌性生殖器を繋がった状態にしたままになるとのこと。うわぁ…。
形がユニークなので目黒寄生虫館のロゴマークにも採用されています。
いかにも寄生虫、というサンプルは【回虫】。
古代ギリシャ時代から知られている寄生虫の代表格。
卵の付着した野菜を生で食べると感染。
生で食べる物はよく洗いましょう…
有名な寄生虫は、サンプルだけでなく大型パネルをつかって生態などを解説。これは【アニサキス】。イカや魚に寄生している幼虫を食べてしまうことによって人間にも感染。胃腸に突き刺さって激痛を引き起こすのだそうです。
これも【アニサキス】だったかな?
たしか多数のアニサキスに寄生されたイルカの胃の標本です。
モヤシかなにかが飛び出しているように見えますが、このモヤシ1本1本が寄生虫なんですよね…。かなり大型の寄生虫です。
寄生虫の拡大模型。
拡大してもますます不気味…。
2階展示室の奧には、世界の寄生虫の分布を示したパネルが。
やはり、というべきか…アフリカは多いですね…。
目黒寄生虫館でいちばんの記念写真スポットがこれ。
【日本海裂頭条虫】、通称【サナダムシ】の標本。
長さが8.8mもあります。左上にある小さな丸で囲まれた部分には卵の標本もあるのですが…こちらは数mmしかないので写真ではまったく見えません…。
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人間に感染するもの、しないもの。
重大な症状を引き起こすもの、ほとんど無症状のもの。
寄生虫だけではなく感染した動物の臓器などの標本や、
感染した人間の写真も…目が白く濁ってしまっていたり身体の一部が信じられないほど肥大化していたりという症例を見ると、寄生虫の恐さがよく判ります。
あまりメインテーマとして取り上げられることの少ない寄生虫。
小規模な博物館ですが、かなりインパクトのある展示が見られます。
本物の寄生虫を封入したアクセサリやサナダムシを全面に描いたTシャツなど独特のグッズ販売もあり。
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【目黒寄生虫館】
http://kiseichu.org/default.aspx
東京都目黒区下目黒4-1-1
開館時間:10:00~17:00
休館日:月曜(祝日の場合は直近の平日に振替)
入館料:無料