次にバスが向かったのは【平家屋敷民俗資料館】。
この家の所有者である西岡家は平家の子孫なのだそうで…
安徳天皇の御典医であった堀川内記は平家滅亡の後にこの祖谷に入り、
薬草の豊富なこの地で民に医薬を施しながら神官も兼ねていました。
時代が下り蜂須賀氏が阿波にやってきたときにはこれと闘いましたが後に許され、
姓を西岡氏とあらためて現代に至っているそうです。
その西岡家の旧屋敷をそのまま利用して民族資料館としたのがこの施設。
建物は江戸末期から明治時代に建てられたものだそうで
…というわけで、『平家屋敷』とよぶのはあまり適切ではないような気もします。
バスは車道脇に停車。
そこからこの門をくぐって上っていきます。
本数は少ないですが、この道を通る路線バスもあるようです。
受付(料金所)。
まだ坂道を少し上らなければ行けません。
にしても、なんというか…寂れたかんじ…。
西岡家の土蔵。
祖谷地方には珍しく、分厚い外壁と3重の前扉をもつ重厚なもの。
母家。
茅葺き、寄棟造り、平屋建て。
室内には壁がなく、戸を外すと1つの大きな部屋になるという構造です。
それを活かして、現在は様々な展示物が並んでいます。
屋内の様子。
パンフレットには平家由来の品々と書かれているのですが、
明治以降のものの方が多かった気が…。
時代劇で見るような道具類や各種民芸品はもちろん、
なぜか、古い…といってもここの展示物の中では新しい…レコードプレイヤーやラジオ、スピーカー、映写機があったり。
年配の方は展示ケースの中のお札を見てしきりに懐かしがっていました…。
なんというか…。
800年前の源平時代から60数年前の終戦の頃までの史料がごちゃごちゃと展示されています。
系統だって並べられているわけでもなく、ほとんど説明もなく。
いや説明文らしきものはあるのですが、照明が薄暗い上に…達筆すぎて読めない(笑
むしろこの建物自体を展示物として、展示ケースは無くしてしまった方が良いような…。
部屋の隅には囲炉裏も残り、明治時代の民家の様子をよくわかり、雰囲気は良いので。
~~
【平家屋敷民族資料館】
開館時間:8:00~18:00
休館日:無休
見学料金:大人500円、子供300円
交通:JR阿波池田駅よりバスで約40分
小規模ながら駐車場もあるようです。