旅行2日目は門司&下関を回ります。
まずは門司港駅のすぐ近く、九州鉄道記念館を見学しました。展示室の床面積は鉄道博物館(埼玉)や京都鉄道博物館(京都)の数分の1程度しかないこぢんまりとしたものですが、屋外には内部を見学できる車両が多数あり、鉄道が好きな人には非常に楽しめると思います。
屋外車両展示
入口から本館までの通路沿いには多数の歴史的な鉄道車両が展示されています。
前頭部展示
まず入ってすぐ、3両の機関車の前頭部展示です。
国鉄時代から運用されている電気機関車、EF30 3。1961年製造、1987年より大分運転所にて動態保存となり、1995年に除籍、2006年に解体されて現在は前頭部のみ保存されています。
これも国鉄時代から運用されている電気機関車、ED76 1。ED76型九州仕様の1号車だそうです。1965年製造、1987年に廃車となった後、しばらく保管されていましたが、前頭部のみがカットモデルとなり、2013年に九州鉄道記念館に設置されました。
485系電気機関車、クハ481 246。保存されているのはJR時代になってからのRED EXPRESS塗装のもので、日豊本線など九州の路線で運行されていました。
…というわけで、本物の電気機関車の運転台に入れるのです!
シートに座って、レバーに手を掛けてもいいんです!(動かないけど)
特にテツというわけではない僕でも(まぁ機械全般好きですが)興奮してしまったのですが…。
みなさん少し脇にそれた前頭部展示には目もくれず、展示館の方へさっさと言ってしまいます。おかげで他人を気にすることなく堪能できたのですが…ここまで興味を持たれないと少し淋しいような…。
車両展示場
展示本館入口まで真っ直ぐ続く通路横、さながらプラットフォームに停車中のように歴史的な車両が並んでいます。
国鉄の蒸気機関車、59634号。初の国産貨物機関車で、770両製造された9600型の1台。車両番号から『ごくろうさんよ』と呼ばれていた車両で、九州地区最後の蒸気機関車の1両だそうです。
国鉄のC59 1号。昭和31年に門司に配属。後に熊本に転属になり、熊本発の特急みずほを牽引した車両。昭和40年、熊本の電化が完了したことで廃車となりましたが、この1両だけは解体されず、準鉄道記念物として保存されました。廃車までに、なんと地球62週分の距離を走ったそうです。
国鉄EF10 35号。昭和17年の関門トンネル開通当時、トンネル内専用に配属された直流電気機関車です。当時陸上は下関側、門司側ともに電化されておらず蒸気機関車が牽引していましたが、トンネル内だけ独立して電化されていました。
国鉄ED72 1号。九州初の交流電気機関車です。内部に暖房用のボイラーを搭載しているのが特徴。
キハ07 41号
国鉄キハ07 41号。ここからは客車です。戦前の代表的な機械式気動車です。最初ガソリンエンジンだったものを、途中でディーゼルエンジンに変更されました。昭和44年(1969年)に引退。戦前に製造された同型の中で原形を保っているのはこの車両だけだそうです。
客車は中に入ることもできます。この時代の車両が内装が木なんですね…。
クハ481 603号
国鉄クハ481 603号。電動の特急車両で、昭和44年(1969年)に製造されたものです。481という型番は西日本用(電源が60Hz)ですが、ほぼ同型で東日本用(50Hz)の483系、50Hz/60Hz両対応の485系などが全国各地を走っていました。JR時代になってもしばらくは運用されていて、僕も子供の頃に走行している姿を見たことがあるような…。九州では特急『にちりん』や『かもめ』『有明』として使用されて、平成時代まで走行していました。
クハ481の車内。そうそう、昭和の特急ってこんな感じでした。懐かしい…。
クハネ581 8号
国鉄クハネ581 8号。昼間は座席特急、夜は寝台特急として運行できる独特の構造の車両です。子供の頃に見ていた乗り物図鑑にも載っていたような…。『つばめ』『はと』などの関西~九州間の特急として運用された後、普通電車に改造されて平成12年まで長崎・佐世保線などで運用されていました。展示中の車両は特急時代の塗装に戻されています。
こちらは昼間の姿。座席が向かい合わせに配置されています。
こちらは夜の姿。座席を繋げてベッドにしています。一人用でしょうか?幅は広めです。
パノラマ写真が多くなってしまったのでここで記事を区切ります。
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