福岡城むかし探訪館
三の丸、平和台球場跡北側に福岡城むかし探訪館があります。2014年開館、前回(2008年)に登城した際にはなかった施設です。
小さな施設ですが、冷房も効いています(この季節には重要)。
館内には福岡城のジオラマがあります。先に掲載した図面とは逆で、手前が北、奥が南です。
現状は残っている建物がほとんどないので、この展示は福岡城の全体像を知るのにとてもありがたいです。
せっかくなのでここまで見学した主な場所をジオラマで。まず最初に通った下之橋。潮見櫓(伝)が現在とは違う場所にあったので、下之橋御門周辺はスカスカな印象です。
本丸と、その周りを囲む南二の丸・二の丸・東二の丸。城は曲がり角が多く、また見通しが悪いので方向感覚を失いやすいのですが(攻められたときのためにわざとそういう構造になっているわけですが)、ジオラマで俯瞰すると位置関係が整理できます。
黒田官兵衛(孝高)の生涯についての解説パネルがありました。福岡城の初代城主は官兵衛の息子の長政なのですが、大河ドラマの主人公にもなった官兵衛の方が興味を惹くのでしょう。
ところで、展示室内には複数のパネルがあるのですが、他のパネルでは名前の表記が官兵衛ではなく如水(剃髪後の名前)になっています。
黒田家の家宝で、織田信長から与えられたと伝えられている名刀・へし切長谷部のレプリカが展示されていました。本物は国宝に指定されており、福岡市博物館に所蔵されています。毎年限られた期間のみ一般公開されるそうです。
門跡など
観た順が前後するのですが、これは東二の丸と三の丸を結ぶ東御門の跡です。
こちらは城の北東部にある上之橋御門。石垣で囲まれ、直角に2回折れ曲がる枡形になっていますが、下之橋御門とちがって櫓門は復元されていません。通行禁止というわけではないようなのですが写真の通り草ボウボウであまり人が立ち入っていないような感じです。この先は公園ではなく福岡高等裁判所・福岡地方裁判所で、すぐ隣には車が通れる近代建築の橋があるため、わざわざこちらを通る人がいないだけかも知れません。
城址全域の公園化計画では、裁判所も城外へ移転して跡地を公園施設にするらしいので、この上之橋御門跡ももっと整備されるのかも知れません。櫓の復元もあるのかな?
まとめとデータ
内城部分(≒舞鶴公園)だけでも東京ドーム9個分、城址全域では東京ドーム53個分もの広さを持つ広大な城で、さすがに見応えがありました。真夏に宿泊数日分の荷物を担いだまま回るのは体力が…。
今回は工事中などで何カ所か見られない部分があったのと、今後さらに城址公園としての整備が進むということなので、また何年かしたら訪れたいと思います。
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