今日はTOHOシネマズが1000円の日なので【SPACE BATTLESHIP ヤマト】を観に行ってきました。
アニメの【宇宙戦艦ヤマト】は子供の頃に何度も、それこそ台詞を全部憶えてしまうほどに観た作品。実写化と聞いた時からかなり気にはなっていました。
とはいえ、かつてのヤマトは『ロマン』だの『愛』だの、内容・表現がストレートすぎる。そんなものは今となっては陳腐に感じられてしまいそうなのも確か。
しかも邦画ではどうしてもダサイという印象が先行してしまうSF実写映画化。
さらに主演がキムタク。
…と、正直不安要素だらけ。
キムタクファンがちょっと観に行く程度の、箸にも棒にもかからないイタイ映画になっているのではないか…とも思っていたのですが。
ある意味痛さの極地だった昨年末公開の【復活篇】も観てしまったことだし、もう何が来ても恐くないぞ!子供の頃に夢中になったコンテンツの最後の一花をみてやろーじゃねーか!
…という、観たいんだか観たくないんだかよく判らない感情を持ったまま映画館へ足を運んだのですが……
バカにしてすまんかった。
これが予想外に出来がよかった。
ストーリーはアニメ版の第一作を基本にしながら、【さらば】や【完結編】などシリーズ諸作のあちこちから名台詞・名場面を拾ってきてうまくまとめてあるし、
ショボいミニチュアかスケール感のないツルツルのCGばかりだった日本SFとしてはめずらしく宇宙空間での戦闘場面にも迫力があるし、
BGMで、あの『さらば~地球よ~』のメロディ(歌はなかったけど)やアニメ版映画第一作の冒頭で流れたスキャットのアレンジが流れてくるとワクワクしてしまったのも確か。
実写版なのでキャストはアニメ版とはまったく違うのが当たり前…と思っていたのですが、
地球人以外のキャストはアニメ版と同じだったのも嬉しい驚きでした。
歌唱はなかったものの、ナレーターとしてささきいさお氏も登場。
ケチをつけるところも書いておこう。
まずキムタク臭が嫌いな人は観ない方がいいです。古代が『地球を救うため、ぶっちゃけガンバってます』などと言い出すのではないかハラハラしました(笑
アニメ版と違う部分を『欠点』と認識してしまうような人も、もちろん観ない方がいいでしょう。『森雪がパイロットなんて…』とか『アナライザーの脚があんなに長いはずがない!』とかいう嘆き(笑)をよく目にしますが…。
(でもアニメ版でも森雪は単なるオペレーター/看護師ではなく、何度も銃撃戦等に参加している『戦闘要員』なんですよね。さすがに空中戦はしませんでしたが一度コスモゼロを操縦しているし…)
このヤマトに限らないんですが…若いキャストの『敬礼』がカッコワルイ。態度や身のこなしに『ピシッ』とした感じがないので、全体的に緊張感がいまいち足りないように見えてしまうんですね。主要メンバー全員が『最初から軍人』という設定なので、訓練生に過ぎなかった原作よりむしろピシッとしてほしかったなぁ。役者さんたちは時代劇や戦争映画に出演した経験どころか観たこともあまりないのかな。
CG・SFXはかなり発達してきたとはいえ、やはりハリウッドの最新作に比べるとまだまだ。たとえばヤマトの砲塔が軽そうだったり、戦闘機の動きが不自然だったり。…ハリウッドどころか、CGで戦闘機を飛ばすシーンはマクロスにも負けてます。
ま、そんな感じかな。
観るか迷うくらいなら観ておいて損はないと思うよ-。
うーん、書きすぎた。ネタバレの内容解説は後で…。