というわけで一人で洞窟突入。
【玄関口】
入口からしばらくは細い通路ですが、ここまでくると案外広くなっています。
図面によるとここから先の公開部分は基本的に幅の広い一本道なのですが、太い柱がそこここにあって視界を遮り、一見複雑な迷路のようです。
【玄関】
城の大手門に相当するつくり。
道幅は狭く天井も低くなっています。
さらに門番の控え室らしき小部屋も存在しています。
鬼とは瀬戸内海に出没した海賊のことであると考えられています。
この洞窟は龍河洞のような天然のものではなく人の手によって整備されたもので、全体の構造は中国の要塞との類似が指摘されています。海賊の砦だったのでしょうか。
【中の間】
脇道も多く見通しの悪いつくり。
入口からこのあたりまでは敵に攻め込まれたときに防衛に有利なようにつくられています。
と…暗い脇道の1つに、人影のようなものが見えた気がしました。
…あれ?
人が逆さ吊りにされているようにみえるんですが…
って、なんかコワイよこれ!
近づいてよく見ると、目の細かい金網のようなもので人の形を作ってあるようです。
これは瀬戸内国際芸術祭出展作品の
【鬼合戦・あるいは裸の桃の勝利】
だそうです。
作者はサンジャ・サソ、ドイツの人のようですが…タイトルからすると桃太郎の物語を知っているのでしょうか?
芸術祭は昨年秋で閉幕しているのですが、評価が高かったためこの場所で継続して展示してあるのだそうです。芸術祭期間中は洞窟内に霧も発生させていたということで、きっと幻想的な眺めだったのでしょう…。
【宝庫】
見張りの青鬼はご愛敬。
入口は狭くすぐ行き止まりのように見えますが、下に2m掘り下げられ、さらに奥へ8平方mの穴が掘られています。
いまは奧側に明かりが付いているのでわかりやすいですが、松明などこちらから照らす明かりだけでは構造を知らずにみてもそんな空間が広がっているとは判らないでしょう。いかにも宝物を保管するのに丁度いいような場所です。
【鬼大将の会議】
この場所では鬼逹が酒盛りをやっていたそうです。
まぁ人形がアレなんですが…
あちこちに書かれている解説の、どこまでが科学的な推定でどこからがファンタジーなんだかよくわかりません…
【鬼の力水】
洞窟発見当時はこのあたりに水が溜まっていたのですが、危険なため埋めてしまったとか。
地下から沸いてくる水ではなく、雨水が天井に溜まり、岩の割れ目からしたたりおちてきたものだと考えられています。
【仏間】
このあたりから石仏が発見されたのだそうです。
海賊がここにいた時代よりも後に、犠牲になった人々の供養のために納めた物だとされています。