四国東部旅行最終日はふたたび香川県に戻り、高松市内の名所を回っていきます。
まずは朝から【栗林(りつりん)公園】へ。
琴電で高松築港駅から栗林公園駅まではほんの8分。
駅から栗林公園までは道を真っ直ぐ500mほどです。
栗林公園東門。
栗林公園は高松藩主が江戸時代初期に造営した回遊式大名庭園です。
非常に規模が大きく、総面積は75ha。
ちなみに日本の三大庭園といわれる後楽園、偕楽園、兼六園はいずれも11~13haです。
ミシュラン観光編で星三つを獲得した、外国人にも評価された名勝でもあります。
とりあえず東門から真っ直ぐ奥へ向かって進むと【商工奨励館】。
立派な日本建築ですが江戸時代のものではなく、旧藩主御殿の跡地に明治時代に建てられたもの。まだ早い時刻だったためか中には入れないようなのでそのまま先へ。
大正時代に植えられた【お手植松】。
5本の松は写真右から秩父宮殿下、高松宮殿下、エドワード・アルバート王太子殿下、良子女王殿下、北白川大妃殿下によってお手植えになったもの。
昭和天皇がお手植えになったものもあったのですが、落雷のために枯死してしまったそうです。
お手植松のすぐ近く、【鶴亀松】。
石組みの上に大きな松が生えている姿を、亀の甲羅の上で翼を広げた鶴に見立てたもの。
【北湖】。
…といっても、公園の中では南よりにあるのですが。
【夫婦松】。
アカマツのミキの下部から黒松の枝が張りだしたもの。
【日暮亭】
江戸時代にも同名の茶屋があったのですが、これは明治時代に再建されたもの。
庭園は往時の姿に再建されているそうです。
【赤壁】
公園西側の【西湖】にある石壁。
有名な中国の赤壁にちなんで名付けられています。
赤壁の近くにある【新日暮亭】。
松平頼常の時代に建てられた茶亭が復元されたもの。
新日暮亭の庭園にある【降蹲踞(おりつくばい)】。
地形のやや低いところに蹲踞を置いて手水を使う形式のもの。
左上に写っている上面に穴のある石が手水鉢です。
写真中央の大きめの円筒の部分には水が湧き上がるようになっています。
赤壁にある【桶樋滝】。
人工の滝で、背後にある山の中腹に置いた桶まで人力で水を汲み上げていたことからこの名が付いたそうです。
現在は西湖の水をポンプで汲み上げて流しています。
午前7時から午後5時までしか水が流れていません。
【鳳尾塢(ほうびう)】。
琉球産のソテツが植えられています。樹齢300年以上!
香川県の天然記念物。
【涵翠(かんすい)池】。
翠(みどり)をひたす、という名前ですが、もちろん水が緑色なのは関係なく、
背景の山の自然まで含めての命名。
【掬月(きくげつ)亭】。
江戸初期に建てられた庭園の中心的建物。
歴代藩主が最も愛用した建物だそうです。
残念ながら中は見られず。
【小普陀(しょうふだ)】
面白い石が配置されている築山です。
中国の霊場、普陀山にちなんで名付けられたそうです。
このあたりが公園のほぼ南の端です。
【観音堂跡】
ここには観音堂が藩主松平家暑気に建立され、明治初年に撤去されました。
このあたりは松平家以前にこの地にあった豪族佐藤氏の庭後で、いってみれば栗林公園の発祥の地なのだそうです。