秋田城跡の次は、バス停のすぐ近くにある秋田城跡歴史資料館を見学します。
展示室1
展示室1は『漆紙文書の謎』と題した小さな展示室です。
第10号漆紙文書。暗灰色の皮のように見えますが、文字が書かれています。この先の展示室で文字を見ることが出来る装置があります。
展示室2
『秋田城とは?秋田城を追う!』と題した展示室で、秋田城発見に至るまでの調査過程が解説されています。
この部屋の目玉展示は、この天平の井戸の木枠でしょう。この発見により、秋田城がこの周辺であることが照明されました。
展示室3
『古代秋田城あらわる!』と題した展示室。かつての秋田城の姿について解説しています。
この展示室の見所は、秋田城の復元ジオラマですね。中央やや左上にある正方形に近い部分が政庁(内郭)、手前に古代トイレのあった鵜ノ木地区、現在博物館があるのは左奥の方ですね。
鵜ノ木地区には寺院のものと思われる三重塔が見えます。また古代トイレの排水先は現在復元されている沼ではなく、それよりずっと大きな沼だったようですね。
展示室4
『発掘された秋田城』と題して、発掘された品々が展示されています。館内で一番大きな展示室です。
この展示室の見所は、赤外線カメラにより漆紙文書に描かれた文字を読み取る体験ブースです。実際に見学者が操作できるような形式で公開しているのは全国でもここだけだそうです。
実験に使用できるサンプルは複数あり、見学者が好きなものを装置にセットして体験できます。普通の光源下では濃褐色や暗灰色の皮のように見えるのですが、赤外線カメラを通すと上の写真のようにクッキリと文字が読み取れます。非常に興味深いです。
他にも発掘品や解説模型などが多数。こちらは古代甲冑ですね。
水洗トイレの模型です。現地では配水管が露出した状態で復元されていますが、本来はこのように埋まっていたんですね。なるほど、あの穴に渡した2枚の板に足を乗せて用を足すのか…。
トイレの沈殿槽の泥中から豚肉を食べないと感染しないはずの寄生虫の卵が見つかり、当時の日本人は豚肉を食べないことから、豚肉をよく食べる民族であった渤海(現在の中国東北部~朝鮮半島北部あたり)人がいた可能性があることが判った…と、『水洗トイレがあった』だけでも驚きなのに、そんなことも判るんだ…。
まとめとデータ
それほど規模の大きくない博物館ですが、展示内容は非常に興味深いものが多いです。
Webサイト | 秋田市立 秋田城跡歴史資料館 (秋田市公式サイト内) |
地図 | GoogleMap |
アクセス | JR秋田駅 西口バスターミナル5番乗り場より 『131系統・将軍野線』または『120/121系統・寺内経由土崎線』 に乗車、『秋田城跡歴史資料館前』下車すぐ ※2023年9月現在は運賃370円、乗車時間15~20分 ※交通系ICカード共通利用可、日中は1時間に1~2本程度 |
開館時間 | 09:00~16:30 |
休館日 | 年末年始 |
入場料 | 一般210円、高校生以下無料 |
備考 | 見学時間は45分くらいでした。 |
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