人吉城 2

二の丸

中ノ御門を登って二の丸へ。

中ノ御門跡を二の丸側から。枡形の様子がわかるかな…。

中ノ御門を別の角度で。

二の丸は、かつては城主が生活する御殿があり、人吉城の中心となる存在でした。なぜか現在は林のようになっています。

御殿平面図(現地・二の丸案内板)

御殿は4×9間の御広間を有する接客・儀式用の表向建物など、6棟の建物からなり、相互に廊下や小部屋で接続されていました。

二の丸にはこのような構造があります。排水溝でしょうか?

二の丸の北と西の石垣の上は土塀になっていました。
北西には三の丸に降りられる埋門の跡がありました。狭く急ですが現在も上り下りできます。

埋門付近でVR撮影。三の丸の上段・下段を見下ろすことが出来ます。

同じく埋門付近より、三の丸上下段の間の階段を見下ろしています。現在はロープが張られ、通行止めになっています。

次はこの階段を上って本丸へ。

本丸

二の丸は周囲が石垣+土塀でしたが、本丸は三の丸と同じく自然の斜面+竹茂かり垣で囲まれています。

本丸へ昇る階段は細く、ほぼ真っ直ぐです。

本丸へ到着。

本丸平面図(現地案内板より)

人吉城の本丸には天守も本丸御殿もありませんでした。平面図に護摩堂が描かれていることからも判るとおり、政治・軍事・藩主の生活空間のいずれでもなく、宗教儀式などに使われた曲輪だったと考えられています。

VR写真では礎石がよく観えると思います。

ふるさと歴史の広場

次は山を下り、次はふるさと歴史の広場へむかいます。2022年3月現在、残念ながらほとんどの部分は立ち入ることが出来ません。

中央の通路部分のみ立ち入り可能で、両側の芝生部分は建物も含めてすべて立ち入りが出来ません。人吉城歴史館も休館中です。

広場、通路沿いにある大井戸遺構。ここは相良家家臣、相良内蔵助くらのすけ屋敷があった場所で、屋敷内の『蔵』の地下に大井戸のある石積の地下室という非常に珍しい遺構が発見されました。この建物は復元された地下室の覆屋兼休憩所として推定される『蔵』の大きさに建てられたもので、地下遺構を見学できるようになっています。

…が、残念ながらロープが張られて立ち入りできませんでした。

建物が通路ギリギリに建っているので窓から少しだけ中を覗くことは出来ました。井戸本体は見えませんが、石積の壁がなんとか観られました。この井戸のある地下室が作られたのは、江戸時代初期の慶長年間から寛永年間の頃と考えられています。

後口馬場うしろぐちばばの井戸跡。道路上に作られた公衆用の井戸跡だそうです。

人吉城歴史館。先ほど話題に出た相良内蔵助の父で相良家家老だった相良清兵衛の屋敷跡・持仏堂のあった場所に平成17年(2005年)に開館しました。地下には、内蔵助屋敷と似た井戸のある地下室の遺構があり、館内から見学できるようになっているそうです。

残念ながら2020年7月の豪雨で床上浸水の被害を受け、2022年3月現在も休館中です。スタンプは駐車場側(この写真の右奥)に設置されており、押すことができます。

隅櫓、大手門

人吉城歴史館の裏に回って続100名城スタンプを無事ゲット!駐車場に面した壁面の物置のような部分に置かれていました。

では最後に、復元建物を観ながらバス停の方に戻ることにします。

歴史の広場北西にある隅櫓。平成5年(1993年)に復元されました。内部は見学できません。

多門櫓。これも平成5年(1993年)の復元。このすぐ先に大手門があります。

大手門を城内側から。かつてはこの上に櫓があったようです。現在は車両が通行できるように道路が整備されています。

大手門を外側から。城時代にも同じ場所に大手橋がありましたが、現在は車両が通行できる近代建築に掛け替えられています。

多門櫓を外側から。

大手門と多門櫓の間には、胸川に降りられる階段がありました。

隅櫓~長塀~多門櫓~大手門を外側から。

この場所は写真右寄り奥から流れる胸川と、手前を左から流れてくる球磨川の合流点付近より、人吉城西部全景を。左手奥には水ノ手橋も見えています。

まとめとデータ

というわけで、日本100名城をコンプリートしました!最初の登城、小田原城が2007年でしたから、もう15年も経ってしまいました。歳をとって、その分だんだん無理の利かない身体になってきたような気はしますが、それでも最後まで旅行できる程度に健康を保てたことは本当にありがたいです。

が、最後に残っていた熊本県内の2城、熊本城と人吉城は、それぞれ自然災害で数年にわたり全域の見学が出来ない状態が続いています。今後状態が改善したらまた見学に行きたいと思います。

とかいって…続100名城がまだまだ続くんですけどね…。

Webサイト人吉城歴史館(人吉市サイト内)
地図GoogleMap
アクセス人吉IC乗降口よりバス人吉駅行き利用、二日町下車
人吉周遊バスじゅぐりっと号 ※SUICA、PASMOなど交通系ICカード使用可
開館時間城跡は自由見学
休館日人吉城歴史館は長期休館中
入場料城跡は無料
見学所要時間2時間~
備考人吉歴史館近くに観光駐車場あり
2022年3月現在、トイレは歴史の広場のみ
城内に自販機はなし、二日町バス停近くにコンビニ

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