観光鉄道
門司は2008年にも一度訪れているのですが、その時と大きな違いは観光鉄道の整備でしょう。旧鹿児島本線貨物支線と旧田野浦公共臨海鉄道の路線を利用して、九州鉄道記念館駅~関門海峡めかり駅(和布刈公園ちかく)を結び、2009年4月に開通しました。愛称はネーミングライツにより『北九州銀行レトロライン』というのだそうです。
全線単線で、駅もそれぞれ島一つ。写真は九州鉄道記念館駅です。
列車はこの『潮風号』です。一乗車一律300円、指定席制です。
これは門司港駅と九州鉄道記念館の中間あたりにある踏切ですが…
同じ位置を2008年に撮影したのがこちら。きれいに整備されました。
門司港駅
順番が前後しますが門司港駅構内から。前回の旅行と同じものを撮ってる気もしますが。
門司港駅構内、旅立ちの鐘と幸福の泉。
旅立ちの鐘は大正時代には駅の出発の合図の鐘として使用されていたものだそうです。
線路の終点にある0哩標。一時撤去されていた物が、鉄道開業100周年記念として昭和47年(1972年)に再設置されたもの。
関門連絡船の桟橋へ続く連絡口。連絡船が廃止されて以来、この連絡口もふさがれて通ることはできません。
大正時代に設置された飲用水道、帰り水。駅が開設された大正3年(1914年)頃に設置されたものですが、いまでもちゃんと水が出るようです。帰り水の名前の由来は、帰国して門司に上陸した人たちがここで安堵の思い出喉を潤したことから、だそうです。
駅前に飾られている鉄道の車輪。
重要文化財にもなっている門司港駅の駅舎ですが、大規模修理中でした。
工事中の様子を見学することができます。
門司港レトロ
旧大阪商船
旧大阪商船。大正6年(1917年)に建てられた大阪商船門司支店を修復した建物。オレンジ色に白のストライプが美しい外観です。
旧門司税関
旧門司税関。明治45年(1912年)に建築され、昭和初期まで税関庁舎として使用されていました。
旧門司税関は中も見学しました。1階エントランスは吹き抜けのホールになっています。
密輸の手口などを紹介する展示室があります。
缶詰、ビデオカセット、人形、二重底のアタッシュケース…よくもまぁいろいろ考えるものです。
3階は展望室になっています。といっても3階の高さなので大したものは見えませんが…
門司税関などの庁舎に取り付けられていたという真鍮製の飾り。昭和2年(1927年)のものだそうです。
門司港レトロ展望台
手前のレンガ造りの建物は大連有効記念館、奥のタワーが門司港レトロ展望室のある建物です。
展望室は地上31階、103mの高さにあります。そこまでの階は高層マンションだそうです。
展望室まで上ってきました。『レトロ』と名前がついていますが黒川紀章氏の設計による近代建築です。広々としていて窓が大きく明るい展望室です。
このあたりでは飛び抜けて高い建物なので眺めは抜群です。
左手前には商業施設の海峡プラザ、中央には修復作業中の門司港駅、右手奥には関門海峡ミュージアムが見えます。
門司電気通信レトロ館
門司電気通信レトロ館は、大正13年(1924年)に建てられた門司で最初の鉄筋コンクリート建築。逓信省文字郵便局電話課庁舎として建てられたものですが、現在は電信・電話機に関する博物館になっています。
デルビル磁石式電話機など、明治時代からの電話機が並んでいます。
卓上公衆電話器、いわゆる赤電話がずらり。懐かしいですね。
電信電話レトロ館の中で僕が一番興味を惹かれたのは、この交換機です。なんとちゃんと動作する状態で展示されています。手前の2台の電話機の一方からもう一方の番号をダイヤルすると、目の前で交換機がガチャガチャと動いて回線を繋いでくれます。
…って、『ダイヤルする』は若い人には判らないかも…。
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