赤穂城 その2

二の丸

塩屋門からもどってまた奥に進みます。このあたりに二の丸門があったとのことですが、三の丸大手門や本丸門と違いそれらしいものは何も復元されていません。

二の丸門近くにある山鹿素行銅像
山鹿素行やまが そこうは江戸時代の儒学者です。赤穂藩お預けとなっていた時期があり、赤穂藩士の教育に携わっていました。大石内蔵助も教えを受けた1人です。

ドラマ等で『吉良邸打ち入りの際に大石内蔵助が山鹿流陣太鼓を叩いた』…という描写がなされることがありますが(里見浩太朗主演のドラマでもそういうナレーションがあったような)、実は『山鹿流の陣太鼓』というものは存在せず、仮名手本忠臣蔵での創作なんだとか。

二の丸門跡の近くにあるかんかん石
『小石を持って叩くと<かんかん>という音を立てることから』その名が付いたということです。

さらに少し進んだところにあるこちらの門を入ると二の丸庭園です。

二の丸庭園の中。2016年より公開。国の名勝に指定されています。
ただ面積の大部分は芝で、まだ復元整備が続けられているようです。

この一角には東屋などが作られ、庭園らしい風景になっています。何年か後、さらに復元が進んだらまた訪れたいですね。

本丸

大手門

次はいよいよ本丸です。
写真の本丸本丸門は平成8年(1996年)に復元されたもので、平成11年(1999年)放送のNHK大河ドラマ『元禄繚乱』の撮影でも使用されたそうです。

本丸門枡形、外側は高麗門、内側は櫓門になっています。

櫓門内

この日は櫓の中も公開されていました。展示室になっているのですが、なぜかいつも公開されているわけではないようです。事前に公開日を調べていったわけではないのですが(そもそも展示室になっていることを知らなかった)、見られて運が良かったです。

二の丸庭園の発掘調査で出土した品々のようです。

忠臣蔵の名場面集のようです。左は討ち入り当日の雪の積もった吉良邸、右は『祇園茶屋』というタイトルが見えますが、偽装のために大石内蔵助が遊び人を演じていた時期でしょうか?

櫓門から本丸を見下ろしています。
本丸御殿が平面復元されている(御殿部分が一段高くなっており、部屋の仕切は線が引かれている)のが判ります。地上に降りてしまうと平面復元は全体像が判りづらいので、ここからみられて幸いでした。

本丸

本丸の全体図がありました。先にも書いたとおり御殿は平面復元のみなですが、本丸門からみて奥側には天守台が残り、本丸庭園が復元されています。

これも現地にあった本丸御殿の平面図です。

本丸にも水道が張り巡らされていたようです。

天守台

天守台。天守台は築城当時からあるのですが、天守が築かれたことはないのだそうです。

天守台の上から見る本丸全景。本丸庭園や櫓門が見えます。

刎橋門

本丸西側にある刎橋門。石垣が残っているのですが、実は堀を渡る橋が途切れているので、この門から外にでることはできません。

厩口門と外堀

本丸厩口門。本丸大手門と同じく、平成8年(1996年)に復元されました。
VR写真で左右を見ると、何度も不規則に折れ曲がる、赤穂城の複雑な石垣の形状が判ります。

再び三の丸

ひととおり見学したので、三の丸の清水門のすぐ外にある歴史博物館に向かいます。

清水門へ向かう途中に、武家屋敷公園がありました。
浅野家家臣、坂田式右衛門の屋敷があった場所だそうです。

武家屋敷公園の内部はこんな感じ。屋敷の形が平面復元されています。

歴史博物館

清水門を出てほんの数分、赤穂市立歴史博物館の見学です。展示は撮影禁止だったので写真はありませんが、赤穂城と城下街の歴史や、製塩に関する展示がありました。

おまけ。マンホールが大石内蔵助でした…。

まとめとデータ

広大で見応えのある城ですが、駅から徒歩可能・ほぼ水平移動でそれほど体力を使わずに見学できます。復元整備作業がまだ進んでいるようなので、何年か経ったらまた訪れたいと思います。

Web赤穂城公式サイト
地図赤穂城
アクセスJR播州赤穂駅より三の丸大手まで徒歩15分、本丸まで徒歩20分
開園時間本丸および二の丸庭園は9:00~16:30
上記以外は見学随時
休園日本丸および二の丸庭園は年末年始休
上記以外は無休
入場料無料
100名城スタンプ本丸櫓門下、歴史博物館

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