精密地震観測室見学会(小坑道)

続いて、1号庁舎内から繋がっている【小坑道】へ。
普通の廊下の突き当たりの扉を開けると、むき出しのコンクリートのトンネルへ。


ひんやりとした空気の中、階段を下りていくと…
精密地震観測室・地下御殿.jpg
小坑道の入口へ。
この奥は爆撃など有事の際の天皇の避難壕として作られたトンネルで、通称【地下御殿】。
迅速に退避が出来るように、天皇の間のある1号庁舎の廊下から直接下りてこられる構造に作られたのでしょう。
現在は地震の揺れそのものを測定する機材が設置されています。
精密機械が稼働中である坑内の環境が変わるのを防ぐため、普段は担当者以外はこの扉より奥にはいかないのですが…
精密地震観測室・小坑道2.jpg
見学会の時だけはさらに奥へ!
こういう地下施設大好き。わくわく。
精密地震観測室・小坑道・地震計.jpg
というわけで、地震計が設置されている部屋までやってきました。
今となっては珍しい古い型の機械式地震計ですが、ここではまだ現役。
ヘタに記録器を変えてしまうと古いデータとの比較が出来なくなってしまうため、とのこと。
精密地震観測室・小坑道・現像室.jpg
ここが、今回見学できた範囲の最奥。
見取り図によるとこの先にさらにトンネルが続いているようです。
奥の部屋は備品倉庫として使われていますが、当初は天皇の浴室として作られたもので桧の浴槽が設置されていたそうです。浴槽も壁のタイルも現存していませんでした。
明かりの付いていない薄暗い部屋、コンクリート向きだしのかまぼこ型の部屋、ベニヤ板で作られた仕切、雑然と積まれた段ボール…。
比較的よく保存されている天皇の間と違い、地下御殿の当時の姿はもう写真の中にしか残っていません。
手前の部屋の右手に流し台があるのは、一時期写真の現像室として使われていた名残。
精密地震観測室・小坑道.jpg
先ほどとは別の道を通り、2号庁舎の玄関まで。
2号庁舎には皇后の間があるので、そちらにも通路が繋がっているんですね。
次は庁舎の外に出て、山の麓に入口のあった大坑道へ。

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