国立新美術館で開催された第19回文化庁メディア芸術祭受賞作品展に行ってきました。
開館直後の国立新美術館。さすがにほとんど人がいません。
アート部門大賞
『50.Shades of Grey』
CHUNG Waiching Bryan
大賞なんですがぱっと見非常に地味な作品。
6つのコンピュータ言語 (Basic、Fortran、Pascal、Lingo、Lisp、ActionScript)でそれぞれ50階調グレイスケールの画像を生成するというモノ。テクノロジーの盛衰を表現しているとのこと。
Lingo以外は僕も学生時代に学んでいます。作品に採用されている言語は古い物が多く、現在は使う機会が少なくなっています。でもそれらを学んで身につけたことは今も無駄になっていません。また現行の言語も過去の言語を踏まえて作られていますので、そういう意味では古い言語が衰え滅びたわけではありません。
作品タイトルはやはり、最近映画化もされたあの作品からきているようです。
アート部門優秀賞
『(不)可能な子供、01:朝子とモリガの場合』
長谷川 愛
同姓カップルの子供の姿を推測して『家族写真』を制作した作品です。
そのテーマよりむしろCG合成写真のクオリティの高さに驚きました。自然な人物写真になっています。
アート部門優秀賞
『The sound of empty space』
Adam BASANTA
他に何もない空間にならべられたマイクロフォンとスピーカー。『発生するハウリングを通じてマイクロフォン、スピーカー、周囲の環境音の相関関係を探る作品』…と説明には書いてあったけど、そういう哲学的な部分はよくわかりません(苦笑)
つーか音響の勉強もした人間としては、ハウリングが発生するのはあってはならない状況という認識なわけで…。
アート部門優秀賞
『Wutbürger』
KASUGA (Andreas LUTZ / Christoph GRÜNBERGER)
一瞬、『律かよ!』と思いました(笑)
しかし映っているのは美少女ではなくオッサンです。どうもいろいろ怒っているようで…。
エンターテインメント部門優秀賞
『Solar Pink Pong』
Assocreation / Daylight Media Lab
床に投映されているピンク色の円は、地表に置いてあるものにボールが跳ね返るように動きます。プレイヤーが手足を動かせばこの円をはじき飛ばすことが出来ます。
プレイ可能な状態での展示だったのですが、僕がしばらく遊んでみた以外にはみなさん素通り…これがインタラクティブな作品であることに気付いていないのか、身体を動かすのに恥ずかしさがあるのか…
あ、僕一人だけ子供っぽいってことですか?!
ファミコン開発者の方が功労賞となったのを記念して、歴代ファミコンハードが展示されていました。
アート部門新人賞
『Communication with the Future – The Petroglyphomat』
Lorenz POTTHAST
デジタル制御の削岩機です。岩にメッセージを彫りつけることが出来ます。これによって未来にメッセージを送ることが出来る、というものです。
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