龍泉洞は入口こそ小さいですが、見学コースは比較的ゆったりしています。
観光洞としてよく整備されていて解説パネルもきれいです。
入ってすぐ、大きな水音が聞こえてきます。
【長命の淵】
通路から見下ろすと、かなり激しい流れが。
淵というより小さな滝に近いような。
その少し先に龍泉洞の全体図と気温計があります。
地図を見て見所をチェック…。
このとき、洞窟内気温は13℃。
外気温が14、5℃だったので、日原鍾乳洞に行ったときのような寒さは感じませんでした。
【百間廊下】
幅は狭いですが天井が高く、名前の通りまっすぐに続く通路。
ときどき天井付近を横切る影…こうもりでしょうか。
撮影はできませんでしたが…。
この百間廊下を少し進むと、通路の下を地底の川が流れています。
このように龍泉洞は有名な第1~第3地底湖以外にも川や湖などがあり、水量が豊富なのが特徴。小さな滝を流れ落ちる水音が洞窟内に響きます。
しかも透明度が高く非常に美しいものです。
【龍の淵】
さらに進むとこの【龍の淵】。
ここは水がほとんど流れておらず、水面は静か。
覗き込むと、水面より数m下の岩まではっきりと見えるほどの透明度。
水中で穴が斜めに進んでおり、照明の届かない奧には確かに龍でも住んでいそうです。
【龍の淵】のすぐ先、行き止まりの壁に2つの穴をあけたような形の
【竜宮の門】。
異界へと通じているようです。
ここをくぐってさらに先へ進むと、洞窟湖からはちょっと離れて数々の奇岩の並ぶエリアへと入ります。
【亀石】
こういう場所に平たい円形の石があると大抵『亀』と名付けられるのですが、これは甲羅だけでなく頭までちゃんとあります(笑)
【洞窟ビーナス】
白く細長い鍾乳石。
これだけはちゃんと(?)囲いがありました。
【地蔵岩】
これ、赤い布を被せて賽銭箱を置いた以外は自然に形ができたんですよね?
本当にお地蔵さんに見えます。
【音無の滝】
壁一面に激しく流れ落ちる水のように見える襞状の模様があります。
【月宮殿】
たくさんの小さな鍾乳石が林立してます。
【守り獅子】
勇ましい獅子の立ち姿の形をした石。
普通は、『そうは言っても…まぁちょっと無理があるかなぁ…』ということが多いのですが。
龍泉洞の石は本当にその形に見えます。
このエリアは天井がカラフルにライトアップされています。
好みが分かれそうですが…
そしてやってきました地底湖。
いままで歩いていた場所よりだいぶ低いところにあるので、
階段を何段も下りて地底深く潜っていくと…
ありました。
青く透き通った水。
これがドラゴンブルー…。
【第1地底湖】
湖の上に橋のようにかけられた通路から下を見下ろすと、
かすかに光の届く深みまで岩肌が見えています。
その先は暗闇…。
この第1地底湖は水深35m。
ホール天井までの高さは32m。
合わせて70m近い高さのある空間のほぼ中央に観光通路があります。
【第2地底湖】
水深38m。
澄み切った水の先はどこまでも暗く、深く…。
【第3地底湖】
そして最奧の第3地底湖は深さ98m。
これほど深くても、明るければ底が見えるのではないかと思えるほど。
地上にある湖のようには観測できないと思いますが、一説には透明度40m以上ともいわれているそうです。
もし本当なら、現在透明度世界一といわれるバイカル湖の23mをはるかに超え、透明度過去最高の摩周湖の記録と並ぶ値。
流れも風もないのですが、天井からしたたり落ちる水滴が湖面のあちこちに多重同心円を描いています。
手すりは冷たく、触っていると手が痺れてくるほど。
いままでいくつもの鍾乳洞を見て来ましたが、
このような呼吸すら忘れるほど美しい光景はありませんでした…。
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第3地底湖を見終わると、あとは地上へ戻ることになります。
出口へ向かう階段脇にはゴムボートが収納してありました。
地底湖の探査に使われた物でしょうか。
建物数階分の階段を上りました。
第3地底湖の方を見下ろすとこんな感じ。
写真ほぼ中央が地底湖…暗くなっているのでよくわかりませんが…。
そこから数百mつづく人工のトンネルへ。
トンネル内には鍾乳洞のでき方を解説したパネルなどがありました。
長いトンネル+鍾乳洞との境界と出口の両方に自動ドアがあるのは、
鍾乳洞内の環境を一定に保つための工夫なのでしょうね。
そして地上へ。
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観光ガイドなどには30~40分のコースと解説されていますが、僕は1時間以上中にいました。
早朝から3時間半もかけてやってきただけの価値はありました…。
動画もどうぞ(暗くてよくわかりませんが…)
龍泉洞.wmv
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【龍泉洞】
岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字神成1番地
営業時間:8:30-17:00(5-9月は-18:00)
休業日:無休
入場料金:1000円(龍泉新洞科学館と共通)
見学所要時間:30分(立ち止まらず通り抜ける)~できれば1時間~
現地への交通手段については前の記事を参照して下さい。