北野異人館街/うろこの家 その1

うろこグループの最後はうろこの家うろこ美術館です。山手八番館からすぐです。

塔のある建物が2つくっついて建っています。右がうろこの家、左がうろこ美術館です。うろこの家は明治後期に外国人のための高級借家として建てられ、大正時代に現在の場所に移築されたと言われています。神戸に残る異人館の中で最初に公開されたもので、国の登録有形文化財に指定されています。

外観の特徴は、『うろこの家』の愛称のもとにもなっている、建物全面をうろこのように覆う天然石スレート(昔から瓦に使われている岩石)。約3000枚もあるそうです。
円筒形の塔部も印象的です。

うろこの家の前庭は他の洋館より広めです。初期方向左手の建物はカフェ、右手にはなぜか真っ赤な電話ボックスがあります。

庭の中央にはポルチェリーノ(porcellino=子豚)というブロンズ像が。オリジナルはルネッサンス後期の彫刻家ピエトロタッカによって製作されたもので、フィレンツェに現存しているそうです。
モチーフとなったのはギリシャ神話に登場するカリドン(カリュドーン)の猪。生け贄を忘れたカリュドーンの王オイネウスに怒った女神アルテミスが放った大猪で、撃退のためにギリシャ全土から勇者が召集されたというものだそうです。
この像の鼻を撫でると幸せが訪れるという言い伝えがあるそうで、観光客みんなが撫でるためか鼻先だけツルツルになっています。

電話ボックスは英国製、ジャイルズ・ギルバート・スコットの設計だそうです。中にはアンティークの電話機が置かれています。

うろこの家・1階

うろこの家の内部はこのようになっています。

うろこの家のエントランスへ。
1階で見学できるのは通路左手の食堂と居間です。右手は図面によると応接室・準備室ですが、いまは応接室はショップ、準備室は事務室(立ち入りできません)として使われているようです。

食堂には食器がセッティングされたテーブルと椅子、暖炉にステンドグラス。

居間にも小振りな暖炉があります。食器棚内には、イギリスのロイヤル・ウースター、ドイツのマイセン、デンマークのロイヤル・コペンハーゲン、フランスのロバート・アヴィランドなどヨーロッパ各国の高級磁器が収納されています。

次の記事では2階へ上がります。

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