次は敷地の一番端にある【二見ヶ岡支所】へ。
これは網走監獄の農作業の拠点であった明治時代の建物を移築復元したもの。
自立更生を目的とし、施設内の各種作業がすべて囚人の手によって行われていました。
さすがに農園まで復元はされていませんが、建物内での作業の様子はこのように人形で再現。
縄をなったり、器具の補修をしたり、作物の選別をしたりと様々な作業が行われている様子が表現されています。
台所で調理しているのも囚人たち。
人形には手枷足枷もありません。
刃物や火も扱っているのに看守は1人で見ているだけ。
これでよく問題が起こらなかったなぁ、と妙に感心。
寝室はやはり格子のある房でした。
教誨室や風呂場なども復元され、いろいろ興味深く見学していたのですが…
この二見ヶ岡支所内一番の目玉は
!!食堂!!
監視の下、囚人たちが並んで食事を取っている様子が例によって人形で再現。
まぁこれだけなら他の展示と変わらないのですが…
実はこの食堂は単なる展示室ではなく、
実際に刑務所と同じメニューを食べてみることができます。
というわけで、囚人の人形と並んで昼食をとることにしました。
僕が座った席は囚人用と同じ木製の椅子なので座り心地はあまりよくありませんでした。
(実は写真に写っていない部分には普通の食堂のようなテーブル席もあります)
サンマ定食600円…安い!!
これは現在の網走刑務所などのメニューとほぼ同じ構成。
ただし刑務所メニューでは味噌汁がつくことはなく、代わりにお茶になるのだそうです。
#当然、ここではお茶は自由に飲めます
食べてみると…これが案外美味しいものでした。
ドラマの中などでは刑務所の食事を『臭いメシ』と表現しますが(ってそれも最近あまり聞かないけれど)、
トレーを受け取って最初に感じたのは美味しそうに焼けた魚の匂いでした(笑
ご飯は麦の混ざった物。他に野菜の和え物など2皿。栄養のバランスが良さそうです。
#焼き魚って外食ではあまり食べないのだけど、
#この北海道旅行では釧路のホッケに続いて2度目か
ただし!
ここは『刑務所内の食堂の様子を見せる展示室』でもあり、『調理室や作業室を見学するための通路』でもあります。
囚人人形と並んで焼きサンマをつついていると、目の前を通っていく他の見学者たちがチラチラとこちらに視線を向けていきます。なぜかみんな、見てはいけない物を見ているような目をしていた気が…(苦笑
いやいや!
博物館網走監獄内にはこことは別に見学者用レストランもあるのですが、
話の種にぜひここで食事することをオススメします。
(二見ヶ岡支所内で食事可能なのは夏期のみだそうです)