摩周丸

函館最後の見学は【摩周丸】です。


【摩周丸】は青函連絡船を博物館に改装したものです。
現在はJR函館駅から徒歩3分・函館朝市のすぐそばに係留され、内部が一般公開されています。
摩周丸・可動橋と船尾.jpg
駅の方から行くと、可動橋の向こうに摩周丸の船尾が見えてきます。
摩周丸・船尾.jpg
船尾、車や列車をのせるハッチ付近です。
ローマ字で【MASHU MARU】と書かれていますが、よく見るとその右に【TOKYO】という文字が浮き上がっているのが判ります。
摩周丸・入口.jpg
チケットを購入して乗船口へ。
摩周丸・エントランス.jpg
乗船したのは2階にあたります。
エントランスには、出港を知らせるドラやマリンベルが。
記念に叩いてみました(笑
摩周丸・船のしくみ展示室.jpg
3階に上った場所には【船のしくみ展示室】。
青函連絡船に限らず、船舶一般の構造を模型やパネルで解説しています。
摩周丸・船舶模型・十和田丸と八甲田丸.jpg
【青函連絡船の歩み】と題した展示室にあった青函連絡船の模型。
黄色い【八甲田丸】は摩周丸と同じく記念館として青森港に停泊。昨年8月に見学してきました。
摩周丸・グリーン客席.jpg
【グリーン指定椅子席】
背もたれは傾斜を65度まで調節でき、フットレストもついたリクライニングシートが並んでいます。
今の感覚ではむしろ小さくて古くさいのですが、当時としては画期的な仕様だったようです。
摩周丸・モールス信号ゲーム.jpg
無料休憩サロンにあったモールス信号ゲーム。
僕は一応1級アマチュア無線技士の免許を持っているのですが…
…正解率85%。けっこう難しかった…。
休憩サロンの一角にはコーヒーなどの売店もありました。
摩周丸・制服.jpg
当時の乗務員の制服でしょうか?
摩周丸・飾り毛布.jpg
寝台室は、様々な形に折られた毛布で飾られていたそうです。
『花』『朝顔』『灯台』『日の出』など。非常に凝っています。
中央の大きな物は『松竹梅』。
摩周丸・通信室.jpg
4階に上がってきました。
【無線通信室】。
当時の姿を残してあります。
ここにもモールス通信用の打鍵が。
触るとちゃんと音が出るようになっています。
摩周丸・船橋.jpg
【ブリッジ】
天井は低めですが床は結構広々としています。
それにしても人がいないですね…。
摩周丸・船橋より前甲板を見下ろす.jpg
ブリッジから前甲板を見下ろしてみます。
前甲板に降りることはできません。
錨の巻き上げ機など面白そうな機械がいろいろあるのですが。
摩周丸・コンパス甲板.jpg
【コンパス甲板】
ブリッジの屋上に当たる場所です。
摩周丸・コンパス甲板から見下ろす.jpg
コンパス甲板から下を見下ろすとこんな感じ。
ブリッジよりさらに高く、またガラスで完全に密閉されていたブリッジと違い柵しかないためけっこう恐いですね…。
海面からの高さは15m、ビル5階分だそうです。
摩周丸・前部マスト.jpg
【前部マスト】
レーダーや通信用アンテナの他に、ハーモニックエアホーン(汽笛。中ほどにいくつかあるトランペットのような形状のもの)が見えます。
このマストは痛みが酷くなったことから、数年前に修理が行われたそうです。
摩周丸・スクリュー展示.jpg
そのまま後部へ。
【航海甲板(4階)】、後部マスト。
なぜかスクリューとアンカーチェーンが展示されています。
スクリュー(可変ピッチプロペラ)は実際に摩周丸についていた物…ってことはいまはスクリューが片側にしかついていないのかな…?
アンカーチェーンは鎖の輪1つだけでも重さが21kgもある太いものです。
摩周丸・ホール.jpg
同じく航海甲板上にあるイベントホール。
左手奥にある座敷のような部分は、普通座席のレプリカです。
ホールを使用していないときは『座ったり寝転んだり』していいそうです。
ホール内にはキッズコーナーとして絵本やオモチャの置いてあるスペースもあり。
…でもなんというか…『展示』としてちゃんと管理されている感じがしないですね…。
摩周丸・後甲板.jpg
【遊歩甲板(3階)】最後部にある自動車搭載区画。
12台分のスペースがありました。
かなり傷んでいるように見えます。
車を固定する器具などが見あたらないのですが、外してしまったのでしょうか??
津軽海峡を航行するときどの程度船が揺れるのかまったく知らないのですが、
この状態で大丈夫なんでしょうか??
摩周丸・廊下.jpg
遊歩甲板の舷側通路。
うーん、ここもサビなどが目立ちますね…。
~~
下船して係留されている桟橋の先端まで行ってみました。
摩周丸・船首.jpg
船首側から見た摩周丸。
船体全景を見られますが…やはりサビが気になります。
~~
予算が足りないのか、あちこちサビが目立ち、全体的にかなり傷んでいる印象でした。
駅のすぐ近くなのにほとんど見学者の姿も見られず、観光スポットとしての知名度も今ひとつのようです。
せっかく駅から徒歩圏という好立地なのに…。
お台場の【羊蹄丸】、青森港の【八甲田丸】とあわせて、これで現在見学可能な形で保存されている青函連絡船はすべて見たのかな?
まだほかにもどこかに保存展示されている船があるのでしょうか?
~~
【青函連絡船記念館摩周丸】
http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/kikaku/masyu/index.htm
北海道函館市若松町12番地先
開館時間:
 4~10月:08:30~18:00
 11~3月:09:00~17:00
休館日:年中無休
利用料金:大人500円、児童・生徒250円
交通:JR函館駅より徒歩3分

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