こんぴら参り7~表書院、宝物館、金毘羅庶民信仰資料収蔵庫

食事のあとは、ほぼ同じ高さにある【表書院】へ。


見学料800円。
金刀比羅宮・表書院.jpg
これは萬治年間(1658-1660)の建築だそうです。
襖絵などがみどころ。
【鶴之間】
玄関から一番近い部屋では、襖に首を縮めた鶴、伸ばした鶴、空を舞う丹頂が描かれています。
使者の控えの間だったそうです。
円山応挙の作品。
【虎之間】
鶴の間の隣の部屋。
横たわる虎、正面を向く虎、眠る虎、白虎。
鶴の間より大きな部屋で、描かれてい虎も大柄で数も多いのですが、
不思議と『恐ろしい』というイメージではありません。
【七賢之間】
七賢と3人の童子の絵のある部屋。
七賢とは俗世を避けて竹林に隠棲した阮籍・?康・山濤・王戎・向秀・阮咸・劉伶のことだそうですが…単に遊んでいる年寄りのようにしか見えない…。
【上段之間】【山水之間】
上段の間に描かれた瀑布が、渓を流れていく様子が描かれるという大パノラマ。
ここまでは円山応挙の作品。
【富士一之間】
富士山の姿が薄墨で、しかし部屋全体を使って描かれています。
雄大でスケール感のある絵です。
【富士二之間】
富士の裾野で行われた狩の様子が描かれています。
こちらは襖一枚ごとに武士や鳥などが1点ずつ配置された、コマ割りのような描き方。
この2室は邨田丹陵の作品。
前庭では蹴鞠が行われることもあるそうです。
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続いて【宝物館】。
入館料800円。
金刀比羅宮・宝物館.jpg
特別展【こんぴらさんの刀展】を開催中でした。
刀、短刀、太刀、脇差、剣が合計31振り展示されています。
まぁ、僕には刀の善し悪しなんてまったくわからないのですが。
宝物館の目玉は…
まず1階展示室の奧にある【三十六歌仙額】。
三十六歌仙全員の姿絵と歌が一首ずつ描かれています。
在原業平、小野小町、紀貫之、僧正遍昭…と、僕が判るのはそれくらい…1/9かよ、少なっ!
もう一つ有名なのが【十一面観音像】。
平安時代のものだそうです。
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最後に【金毘羅庶民信仰資料収蔵庫】。
宝物館のすぐ隣の建物です。
普段は非公開の建物なのだそうですが…高橋由一館でミッフィー展をやっている代わりに、こちらに高橋由一の作品が展示されていました。
※うっ、また入場料800円要るのか…トータルだとけっこう使ったな…。
宝物館とはまったく違って、こちらは油絵の展示です。
高橋由一は日本ではじめて本格的に油絵を学んだ洋画家なのだそうです。
【江ノ島図】
昔の江ノ島を描いた作品。
島の形はいまと変わっていないんですね。
【豆腐】
豆腐、焼き豆腐、油揚げがまな板の上に並んでいる絵。
妙にリアル。焼け目が美味しそう…。
【鯛】
大きな鯛が画面中央にどん、と置かれています。
その周囲・背景には伊勢エビ、鯵、、ダイコン、三ツ葉など。
これも美味しそう…。
…えーと。
風景画と食べ物の絵ばかり印象に残っています。
※高橋由一の作品で最も有名な【鮭】【花魁】は、ここではなく東京芸術大学が収蔵しているそうです
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と、いうわけで、これでようやく全部回ったかな…。
『こんぴらさん』=『金刀比羅宮』という神社なのですが、
東西の美術品を鑑賞してパフェを食べて山の上からの眺めもよくて、
朝から昼過ぎまでたっぷり四時間楽しめました。
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【金刀比羅宮】
http://www.konpira.or.jp/
JR琴平駅より徒歩20分、琴電琴平駅より徒歩15分
【表書院】
公開時間:8:30~17:00
入場料:800円
【高橋由一館】
公開時間:8:30~17:00
入場料:800円
【宝物館】
公開時間:8:30~17:00
入場料:800円

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