小牧山城

旅行2日目午後は大移動して、愛知県小牧市中心部にある小牧山城の見学です。続100名城登城23城目です。

小牧山城について

構造

小牧山城は標高86mの小牧山の山上に築かれた山城です。頂上に主郭、山腹にも曲輪がつくられ、山裾も山を囲むように曲輪が配置されています。

見学ガイド

小牧山城は小牧山市役所のすぐ近くにあります。鉄道駅でいちばん近いのは名鉄小牧線小牧駅で距離は2kmほどです。小牧駅や名鉄犬山線岩倉駅からバスが利用できます。また名古屋駅前の名鉄バスセンターから 小牧市役所前 バス停まで直接行けるバスが1時間に1本程度運行されています。小牧市役所前バス停から登城口までは徒歩すぐです。

建物はまったく残っていませんが、山頂には天守を模した『小牧市歴史館』、麓には『小牧山城史跡情報館れきしるこまき』の2つの展示館があります。

いざ登城

豊橋から小牧山までは、同じ愛知県内ながらかなり距離があります。今回は豊橋から名古屋まで名鉄の特急で移動し、名古屋駅前の名鉄バスセンターから小牧山市役所前行きの高速バスを利用しました。

小牧市役所前バス停に到着。大きなバスセンターというわけでもないのに、名鉄バスの他、こまくる(小牧市営)、ピーチバス(あおい交通)、とよやまタウンバス(豊山町営)の4社のバス停が並ぶちょっと変わった光景です。写真左側が小牧山、右側の道路を挟んだ向かい側に小牧市役所があります。

写真手前側に進むと大手口、奥に進むと小牧山のふもとにある展示館『れきしるこまき』に行けます。

大手口前は公園のようになっています。この奥に登城口があります。

大手道と山腹の曲輪

一般的な城では、登城路は防衛のため複雑に折れ曲がる道になっているのですが、小牧山城の大手道は山の高さ2/3ほどまで150m一直線の上りです。

曲輪は山頂の主郭と山裾を囲むように曲輪が配置されている他、大手道の両側にこのような小さな曲輪が点在しています。安土城と似た設計思想なのかと思いますが山腹の曲輪は小さめです。

小牧山城の周囲にはあちこちに大規模な土塁と堀が存在して城を守っています。1つ前の写真の曲輪から見下ろせる位置に、ちょうど形状が判りやすい土塁・堀がありました。

小牧山稲荷。これも大手通に沿って配置された曲輪跡でしょうか。

一直線だった大手通から山頂にらせん状に上っていく道へ折れて『観音洞』に寄りました。

『明応元年の頃、小牧山で狩人が鹿七頭を射たところ、鹿は石に転じ、観音像が出現した。狩人は殺傷の業を悔い改めて出家し、村人とともに草堂を建てて観音像を祀った』

というのがこの場所だそうです。現在、観音洞はふもとに移され、間々観音として存続しています。

主郭

そのままさらに登って主郭へ。天守を模した建物は小牧市歴史館です。

小牧市歴史館は名古屋市の実業家・平松茂氏が私財を投じて建設し、その後小牧市に寄贈したものです。外観は小牧山城天守ではなく西本願寺の飛雲閣を参考にしたのだそうです。2007年にリニューアルしました。

内部は撮影NGだったので展示品の写真はありません。2階にあった小牧・長久手の戦いを解説するジオラマ+動画がなかなか面白かったです(動画はけっこう長め)。

小牧山は明治維新以降も紀州徳川家の私有地でしたが、昭和5年に小牧町(現在の小牧市)に寄贈されました。この像は当時の紀州徳川家15代、徳川義親氏です。

殿様になりきって記念写真を撮れるコーナー。小牧市歴史館内で写真が撮れる数少ないスペースです。

小牧市歴史館最上階はお約束の展望フロアです。北側には東名高速が見えます。

東側には名鉄の小牧駅が見えます

南側には名古屋空港が見えます。

西側には名古屋高速の高架が見えます。

小牧市歴史館の裏手。右手に見える塔は、名古屋空港まで数kmしかないため設置された航空保安施設(航空障害灯)です。

主郭周辺には、数カ所このような石垣が残っています。崩れかけているのか、もともとこういう積み方なのか…。

崩れて転落してしまったのか、単独で転がっている石も多数。

こちらは石垣の裏込石の展示のようです。

山麓

最後に、山を下りてふもとを周りながら見ていきます。まずは 小牧城史跡情報館れきしるこまき です。入場チケットは山上の小牧市歴史館と共通です。

こちらも展示室撮影はNGだったので写真はなしです。プロジェクションマッピングで石積の解説を行う展示が面白かったかな…。

小牧山の周囲にはこのような曲輪が並んでいます。写真左側と奥に土塁があるのが見えるでしょうか…。

小牧山を囲んでいるのは一続きの帯曲輪ではなく、このようにところどころ堀と土塁で区切られた独立した小さな曲輪が多数並んでいます。万が一敵に侵入された場合、山上に向かう方向だけでなく、周囲を回る方向の動きも制限しているのでしょう。

小牧山の東側に井戸跡がありました。

小牧山の北東側には土塁の断面を見学できる施設がありました。城址公園の出入り口でもあるので、ここから外へ出て次は間々観音へ…。

まとめとデータ

小牧市中心部、市役所の隣で、バス停を下りたらすぐ登城口というアクセスの良さです。山もそれほど高くはなく、階段や舗装された道で主郭まで行けるので気軽に攻略できます。

Webサイト史跡小牧山公式サイト
地図GoogleMap
アクセス小牧駅よりバス 岩倉駅行き、小牧市役所行き(乗車10分)
岩倉駅よりバス 小牧駅行き(乗車30分)
名古屋駅・栄駅より高速バス 桃花台線(乗車45分)
いずれも 小牧市役所前 下車すぐ
続100名城スタンプ小牧市歴史館
開館時間小牧市歴史館:09:00~16:30
れきしるこまき:09:00~17:00
休館日第3木曜、年末年始
(小牧市歴史館、れきしるこまき共通)
入場料大人100円、中学生以下無料
(小牧市歴史館、れきしるこまき共通)
見学所要時間展示館は含めず1時間~
備考駐車場あり(有料)
トイレは駐車場そば、東側の休憩所そば、中腹の桜馬場にあり
飲料自販機なし。市役所前バス停近くにスーパーあり

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