能登島水族館

羽咋から再びサンダーバードに乗って和倉温泉へ。
和倉温泉駅はサンダーバードの終着駅。
有名な温泉地だけあって駅前は羽咋よりもずっとにぎわっています。
ロータリーには数台のバスが停車しています。加賀屋などの大型旅館・ホテルの出迎えのようです。
僕と同じ列車で来た人の大半はそちらに吸い込まれていきますが、僕は路線バスで能登島へ向かいます。
和倉温泉駅.jpg


バスは2時間に1本しかないのですが、事前にインターネットで時刻表を調べてあったので待ち時間は10分ほど。
バスの乗客は地元のお年寄りばかり。
皆顔見知り同士のようで和やかに喋っていますが…
何を喋っているのかまったく聴き取れません。
この地方の方言なのでしょうか??
バスは能登島大橋をわたって能登島へ。
能登島大橋は全長1km。
船を通すために中央部が隆起した独特の形状です。
能登島には小中学校しかないので、大橋が完成するまでは高校生は船で七尾へ通うしかなかったとか。
能登大橋を渡ると能登島の南端に上陸するのですが、バスはそのまま島を南北につっきって北岸へ。終点ののとじま臨海公園に到着です。
のとじま水族館ゲート.jpg
さて、こののとじま水族館ですが。
横浜の八景島や大阪の海遊館などの大規模水族館を見慣れた目には、正直に言って古くて小さく、貧弱な建物に思えました。
おそらく他の見学客も最初からここを目当てに来たのではなく、『和倉温泉に来たついでにちょっと寄ってみた』だけでしょう。
でも…。
中を見学すると、意外に面白く見ることが出来ました。
もちろん、
水槽は小さい、
珍しい魚がいるわけでもない
…のですが。
あちこちに見学者を楽しませる工夫が感じられます。
のとじま水族館・ドクターフィッシュ.jpg
ドクターフィッシュの水槽。
動物の皮膚病の部分を食べて、結果として病気の治りが早くなることからこう呼ばれています。実際に水槽に手を入れることが出来ます。
写真に写っているのはもちろん僕の手です。指先のあたりに2,3尾しか写っていませんが、実は手の甲側にびっしり張り付いて食べられてます(笑)手を回そうとすると逃げてしまうので、しかたなくこの状態で撮影。
となりの水槽にはヒトデやウニがいて、自由に触ってみられるようになっています。
のとじま水族館・ペンギン.jpg
通路を当たり前のようにペンギンが歩いていました。
見学者に見せるため、ではなく、飼育舎から別の場所への移動の途中だったようですが、たまたま通りかかった子供は大喜びでした。右の女性は水族館のスタッフです。
のとじま水族館・たい演舞.jpg
マダイ2000尾を音によって条件付けし、『演技』をさせるという実験です。まぁ演技といっても一斉に右に行ったり左に行ったりする程度なのですが、なかなか面白い試みです。
写真では暗くて判りづらいですが、左上のあたりに赤い魚が集中しています。
将来は魚を一定の海域にとどめておく技術として利用するそうです。
ほかにも、イルカ飼育舎が見学できたり(イルカに触らせてもらえることもあるらしい)、ラッコの餌やりをガラス越しとはいえほんの1mの間近から見られたり。
『水中トンネル』もあります。規模は小さいですが、それだけ魚やイルカが間近を通っていきます。
そして面白かったのがイルカ・アシカショー。
どこの水族館でもやっている演目ですが、ここのショーは今まで見た中でもっともイルカの訓練の完成度が高かったように思います。5頭のイルカが、タイミング・位置のどちらもピッタリ揃ってジャンプするのは、それだけで芸術的です。
ありがちな『子供向け演出』や『寒いギャグ』もなく、次々に繰り出される技をことごとく成功させるイルカ・アシカ・そしてトレーナーに拍手。
ごめんなさい。
正直、見る前は田舎の水族館とバカにしてました。
和倉へ行ったついでに、ちょっと見に行くだけだと。
でも実際は八○島よりずっと密度の高い内容でした。
…しかし悲しいかな、それを見ていた観客はたったの20人。
もったいない!!
さすがに石川県外からこれだけを目当てに行くほどではないでしょうが、和倉温泉・奥能登へ旅行するのなら、ちょっと時間に余裕をつくって能登島に足を伸ばしてみるのもいいと思います。
~~
イルカ・アシカショーが終わると閉館時刻。
そして和倉温泉方面へ向かうバスの最終便。
他の見学客はみな車で来ていたようです。
バスに乗ったのは僕一人。
乗客がいるのが珍しいのか、運転手さんが僕に話しかけてきます。
『あの水族館も赤字で大変だ』
『今では土日さえほとんど人がいない』
『夏休みにはいると多少家族連れが来るが』
『出来たばかりの頃は連日大にぎわいだったのに』
『その頃はこの道(バス通り)も大渋滞で難儀した』
等々。
~~
無事に能登大橋まで戻ってきました。

運転手さん(以下、運)『ところでお客さん、駅まででいいの?』
僕『いえ、今夜はここに泊まります』
運『温泉街の中?どこ?』
僕『Yというホテルなんですが…』
運『ええっと、それどこだっけ…
あ、Nバスのターミナルの前のアレか
でもあそこ余所の会社だからなぁ…
入って行くのマズイよなぁ…
まぁいいや、そこで降ろしちゃる』
僕『?!?!?!』

これは路線バス。タクシーではありません。
…数分後、本当に宿の真正面で停車してくれました。バス停でも何でもない場所なのに。しかも違うバス会社の操車場の目の前なのに(笑)
おかげで道に迷うこともなく、降り出した雨に濡れることもなく1泊目の宿にチェックイン。
~~
問題3。
これはのとじま水族館のポスターです。
のとじま水族館・ポスター.jpg
上部にちょっとしたキャッチコピーが書いてあるのですが(白くぼかしてある部分ね)、何と書いてあるでしょうか?
ヒント:まぁ、描かれている動物を考えれば(笑)
(正解は下の方にあります)
~~
【のとじま水族館】
http://www.notoaqua.jp/
石川県七尾市能登島曲町
3/20-11/30 … 9:00-17:00
12/1- 3/19 … 9:00-16:30
年末年始休館
入場料 大人1,320円
(上記公式ページ内に1割引のクーポンがあります!)
和倉温泉からのバスは片道610円(2007.07現在)、
時刻表は水族館のページに掲載されています。


クイズの正解
『元気でイルカ』
…まぁお約束?

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