ブセナリゾートから那覇BTに戻り、すぐに【斎場御嶽(せーふぁうたき)】方面へ向かうバスに乗車。待ち時間10分。本数が少ないのに奇跡的な接続。
…でもこのため、結局昼抜き(苦笑)
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沖縄に行こうと思い立って旅行誌を開いた時にみつけた巨大な三角岩。
これを生で見たい!
と思っていました。
那覇から38番線バスに揺られてほぼ1時間、
【斎場御嶽】バス停に到着!
というわけでバス通りから斎場御嶽の方へと登っていく道の入口。
なんというか、かなりの田舎です…。
斎場御嶽までは普通の民家があったり老人ホーム?があったりで数分歩きます。
道の終端(ホントに行き止まり)には駐車場と斎場御嶽関連の事務室・展示室【緑の館・セーファ】がありました。ここで入場料を払って中へ。
【緑の館】のすぐ裏手から森の中に入っていくように通路が延びています。
入口にはこのように碑と簡単な説明パネルが。
斎場御嶽の入口手前。
石畳の坂の左手にあるのは貸し出しようの『ぐうさん(杖)』です。
参道は坂道が多く滑りやすいので必要に応じて使えるようになっています。
#なぜか杖には琉球方言講座が…
地図上は、1つ前の写真の坂を登らず右手に逸れると
【ウローカー】(拝所になっている泉)へと続く道があるはずなのですが、
現在はこの通り通れなくなっています。
(実はバス通り側から行けたらしいのですが…)
【御門口(ウジョウグチ)】。
斎場御嶽の入口です。
森の中へと石畳の参道が続いています。
手前の三段の階段右手に箱のようなものが並んでますが、
これは香炉。全部で六つあり、斎場御嶽の中にある拝所の数を表しているそうです。
傍らには手を触れないように、との立て札が。
斎場御嶽は現在も参拝の対象となっているのです。
薄暗い森の中をくねくねと続く参道。
全体の広さも判らず、見通しもきかず、
この時点ではどのくらい歩く必要があるのか見当が付きませんでした。
おまけに、(例によって)人が少なくて…
と、思ったら、
数分で最初の拝所【大庫理(ウフグーイ)】に到着。
大庫理とは大広間という意味だそうです。
【聞得大君(きこえおおきみ、琉球王国時代の最高神女)】の【お名付け】儀礼(神女の即位儀礼)がこの場所で行われたそうです。
背後は巨大な1つの岩!
大庫理の先で参道が二手に分かれています。
まずはより奥手に向かう左手の道を。
途中、参道右手に丸い池がありました。
木の葉などがたくさん浮いていますがとても静か。
水面には波もありません。
この池は斎場御嶽にもともとあったものではなく、
沖縄戦時の艦砲射撃で着弾した跡の穴に水が溜まったものだそうです。
殺傷のための兵器によってできた池ですが、
現在は様々な動植物のすみかとなっています。
そして一番奥までやってきました。
先ほどの大庫理の後ろにあった巨岩の裏手にあたります。
【寄満(ゆいんち)】。
『豊穣の寄り満ちるところ』、国王のための厨房をさす名前です。
第二次世界大戦前までは吉兆を占う馬の形をした石(うまぐわーいし)が置かれていたそうです。
あたりには他の観光客の姿もなくひっそりと静まりかえっています。
道路からも遠く、周囲を森に囲まれているため、人工物の出す音が一切聞こえません。
鳥や動物や虫の声と風の揺らす木々の葉のこすれ会う音だけが聞こえてきます。
不気味なような、
神聖なような、
寂しいような、
心落ち着くような、
初めて見るような、
懐かしいような…。
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あれ、そういえば三角岩は?
あのようなシンボル的なものは、入口か、でなければ一番奧だと思ったのに。
というわけで、
先ほどの道が分岐していた地点まで戻り、今度は右手へ。
森の中を少し歩くと…
見えてきました。巨大な岩の割れ目!
想像以上に大きい…
これが斎場御嶽のシンボルともいえる三角岩。
Δ型の空間は、巨大な直方体の岩に別の板状の岩がよりかかるようにして出来ているようです。
三角岩の手前は広場になっています。
直方体の岩の脇には岩を並べて整備された段があり、
その横には上から大きなつらら石が数本垂れ下がってます。
よくみるとつらら石の真下にはそれぞれ小さなツボが。
これらは、
シキヨダユルアマガヌビー(奧)
アマダユルアシカヌビー(手前)
と呼ばれ、ツボに溜まった水は神聖なものとして占いにつかわれるそうです。
…メモを見ながらでないと言えない名前ですw
ではいよいよ三角岩をくぐってみます。
生で見ると圧倒的な存在感。
くぐった先は数メートル四方の小さなスペースになっています。
突き当たりが【三庫理(サングーイ)】と呼ばれる拝所。
自然のまま?と思われる岩肌。
いまは木の枝などに覆われてしまっていますが、
当時はここで祈りを捧げる人々がいたのですね…。
右手には大小の香炉が並べられています。
これが【チョウノハナ】と呼ばれる拝所。
そして左側は【久高島遙拝所】。
木々の間から久高島が見える…はずなのですが、
残念ながら天気が悪化しつつあり視界は良くありませんでした。
…完全に白トビしているのは露出調節のきかないPHS内蔵カメラで撮影したから、ということもあるのですが…orz
拝所側から三角岩を見るとこんな感じ。
では、聖なる場所から世俗の世界へと戻ることにしますか…。
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緑の館までもどり、一通り館内の展示を見学。
もう一箇所、御門口からの道がふさがれていた【ウローカー】へはバス通りから直接入れるらしいと知り、そちらへ向かいました。
…が…。
ここでとつぜん雨が。
傘は持っていたのですが、少し歩いてみてもウローカーへの入口は見つけられず。
#実は【斎場御嶽入口】バス停よりも一つ那覇寄りのバス停の近くだったそうです。
#想像より距離があったんですね…。
まぁ、本体を見学する間はギリギリ雨ももったことだし、これでよしとするか…。
いつかまた訪れる機会があったらウローカーもしっかり見て来たいと思います。
最後に斎場御嶽全体図w
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【斎場御嶽】
那覇バスターミナルより『38番・志喜屋行き』利用、【斎場御嶽入口』バス停下車
バスの所要時間は1時間程度。
見学可能時間:9:00-17:30最終入場
休業日:年末年始
入場料:200円