基肄城

続日本100名城、登城50城目は、福岡県と佐賀県に跨がる山城の基肄城(184番)です。

基肄城について

歴史

基肄城は、白村江の戦いで百済救援の軍が唐・新羅連合軍に敗れた後に大和朝廷が倭の防衛のために築いた城です。日本書紀の記述によると天智天皇4年(665年)頃に築かれたとされています。同時期に築城された大野城水城、対馬にある金田城などとともに九州北部の一大防衛網を構築していました。

その後、795年頃に防人の廃止され、基肄城も役目を終えたものと思われます。

構造

標高404mの基山の山上に築かれた古代山城です。南側に口を開いた谷を囲むように尾根上に土塁が築かれていました。内部の詳細な構造ははっきりしませんが、山中数カ所に建物跡が発見され、門は推定を含めて4カ所ありました。

見学ガイド

観光ガイドなどでは南水門を起点とするように紹介されています。南水門前までは車でアクセス可能で、駐車場とトイレもあります。しかし南水門は城跡で一番標高が低い位置のため、上りがけっこう大変です。

そこでオススメしたいのが、基山町草スキー場からのアクセスです。こちらも駐車場とトイレがあり(しかも温水洗浄つき)、標高が高い位置でほんの数分登れば山頂です。ここから尾根を周りながら以降を見学していき、最後に南水門まで降りていけば体力的には楽に見学できます。

いざ登城

草スキー場~山頂付近

というわけで、基山町草スキー場駐車場にやってきました。JR基山駅からタクシーで2,000円ほどでした。いまは草スキーのシーズンではないようですが、写真正面奥から右手に大きな斜面があったので、おそらくそこが草スキー場なのだと思います。

登城口は写真右寄りにある案内パネルの位置にあります。

城とは関係ありませんが、登城路途中にあった『日本植林発祥の地』の碑です。その背後に見える斜面がたぶん草スキー場ですね。

展望台だと思いますが、老朽化のため立ち入り禁止になっていました。『通天洞』という名前のようです。

天智天皇欽仰之碑。このあたりが基山山頂(標高404.5m)です。

タマタマ石。なにか宗教的な意味があるもののようですがよく判りません…。

イモノガンギという、堀切がいくつも連続した構造です。

城名碑、奥には休憩所兼見晴台が見えます。この写真の奥方向に土塁が続いています。土塁に沿って北上して門跡を目指すか、写真右手の斜面を下って山中にある礎石群(建物跡)を目指すか、このあたりで道が分かれています。

今回は直進して尾根に沿ってぐるっと一周するコースを進みます。

土塁にそって北に進んでいます。

道は途中から林の中に入っていきます。予想したより道が判りやすく、これなら充分に明るい日中ならまず迷うことはなさそうです。

門跡、礎石群

北帝門

林の中に入って5分ほどで北帝門に到着。ここが基肄城の正面玄関にあたる門だそうです。

門跡(土塁の切れ目)から外に出ると、石が散乱しています。石積みが崩れたものでしょうか。

よく観ると開口部に石積みが残っています。

大杉谷礎石群

北帝門から東北門へ向かう途中、大杉谷礎石群を経由しました。礎石と言いつつ、広い範囲に石が散乱している状態で、どのような建物が建っていたのかまったく判りません。一部には石積みのようなものも見えます。

東北門

東北門に到着。こちらの方が北帝門より開口部が狭く、土塁が高いですね。

東北門を外側から見た写真と、その先へ続く道です。東北門だけはこのように門の外に明確に道があります。北帝門と東南門はどちらへむかって道が続いているのか判別できないのですが。

方角的には、このあたりから麓に水城がみえるのかな?とも思ったのですがまったくダメでした。

このあたりからは東峰です。

つつみ跡

このあたりは東峰の最頂部です。写真だと判りにくいのですが、地面に直径18mほどの窪んだ部分があります。貯水池または烽火のろしの跡だと考えられています。

鐘楼跡

伝承などから鐘楼堂があったと推測されている場所です。それを裏付けるものが出土したというわけでもないようですが…。

米倉跡

基肄城南東部、ここは礎石がきれいに並んでおり、大きな建物があったことが判ります。炭化米が出土していることから、米倉があったと推測されています。

東南門

ここまで歩いてきたコースからかなり下った谷部の底には東南門があったと推定されています。谷を塞ぐように石積みが見られ、その一部が開口部になっているようですが詳細不明です。

南門・水門

南門、今回のゴールです。ここも東南門と同様、谷部を塞ぐように石塁が築かれていますが、こちらの方がずっと判りやすいですね。長さ26m、高さ8.5mもあります。

このように、向こう側まで貫通した穴があります。

これで基肄城の見学は終了です。草スキー場の駐車場を出発して、ここまで3時間かかりました。このあたりで雨が降り始めました。山の中にいる間に降らなくて良かった…。

南門前駐車場

南門のすぐ下には駐車場とトイレがあります。電話でタクシーを呼んで駅に向かいました…途中で続100名城スタンプのある基山町民会館に寄ってもらい、駅まで2,000円ちょっとでした。

データ

関連サイト基山町による紹介ページ
地図基山町草スキー場
基肄城水門跡
アクセスJR基山駅よりタクシー等利用
スタンプ基山町民会館(地図
開館時間など見学随時
入場料無料
備考草スキー場および水門前に駐車場、トイレあり(山の中にはありません)

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