白河小峰城

在来線にのりかえて間もなくの9:20頃、白河駅に到着。
駅から見る白河小峰城.jpg
ホームから白河城の三重櫓が見えています。


白河駅駅舎.jpg
白河駅は東北の駅百選の1つに選ばれている、と書かれたプレートがありました。
外に出て駅舎を振り返ると…
よくみると中央にステンドグラスがはめられており、屋根も赤色となかなか洒落ています。
大正時代の建築だそうです。
白河小峰城公園入口.jpg
駅から白河城までは徒歩5分ほど。
駅より福島側に線路の下をくぐるトンネルがあります。
トンネルの出入り口付近はなぜか小さな公園のようになっていました。
では城内へ。
白河小峰城南西側石垣.jpg
城の中心である三重櫓は10時からしか入れないらしいので、
先にゆっくりと周囲を見て回ることにします。
城址公園は二ノ丸と本丸。
二ノ丸から本丸石垣(雪見櫓跡付近)を見上げるとこんな感じ。
二ノ丸は一面芝生で、親子連れが散歩していたり、ボール遊びに興じる子供がいたり。
その中に売店、白河集古苑、トイレなどが建てられています。
白河小峰城南東堀.jpg
二ノ丸と本丸の間の堀。
白河小峰城清水門.jpg
清水門跡(かつては門櫓があったそうです)から本丸へと登ります。
この門は10時前から開いています。
白河小峰城櫻御門方面.jpg
清水門から入り左手に登っていくと、右手に櫻門があります。
白河小峰城櫻御門.jpg
櫻門跡。さらに直角に右に曲がって本丸へ。
櫻門前を通り過ぎてそのまま行った突き当たりにバラ園があったのですが、この日は閉園していました。バラのシーズンしか見学はできないようです。
白河小峰城本丸.jpg
本丸にやってきました。高さは大したことはありません。
広場の奧に大きな門櫓と三重櫓が見えます。絵になる光景ですw
かつてはこの広場に本丸御殿がありました。
白河小峰城本丸より駅方向.jpg
本丸から駅の方を振り返るとこんな感じ。
手前左寄りにあるのが白河集古苑です。
まだ三重櫓内を見られる時間になっていないので、本丸内と周辺を見て回ります。
白河小峰城日食観測基地跡.jpg
本丸内、【皆既日食観測地跡】。
日食と言えば今年7月にも日本国内で皆既日食がありました。
残念ながら今回は陸地で皆既日食を観測できるのは南西諸島の一部だけでしたが、当日はTVで特集が組まれるなどのお祭り騒ぎになったのは記憶に新しいところです。
明治20年にも皆既日食があり、このときは東北地方で観測が可能でした。明治になって初めて本州で観測できる皆既日食であったことから、明治政府は日食観測を国家的事業と定め、人々に観測を奨励し、当日午後は学校や官公庁を休業としたほどだそうです。
なかでも白河は皆既日食が観測できる地帯のほぼ中央にあったことから、アメリカ人のトッド博士は白河城本丸のこの位置に観測拠点を設置しました。
白河駅はこの日食観測に間に合うように突貫工事で落成。
当日は臨時列車も運行され、政府高官や各地からの多数の見物人が訪れたと言うことです。
…つまり今回の悪石島のような状態ですw
白河小峰城三重櫓.jpg
白河城【三重櫓】。
白河城は天守閣を持たないので、この三重櫓が実質的に天守閣の役割を果たしていました。
…現在、開場15分前。
少し早めに開いていたりはしないかなぁ、と思いましたがダメでした(笑)
白河小峰城おとめ桜.jpg
三重櫓そば、【おとめ桜】。
本丸石垣を造る際、幾度も崩れ落ちてしまうことから人柱を立てることになり、たまたま父を訪ねてきていた藩士和知平左衛門の娘【おとめ】が捕らえられ人柱にされてしまったと伝えられているそうです。
…人柱なんて、むしろ祟られそうに思うのですが。
昔はそういうことが本当に行われていたのでしょうか?
白河小峰城三重櫓と前御門.jpg
いったん【前御門】から出てみます。
白河小峰城前御門.jpg
立派な櫓門です。
周囲の壁の狭間がよく観察できます。
白河小峰城バラ園.jpg
本丸から周囲の帯曲輪を見下ろすと、そこがバラ園になっています。
円形の通路の中央に噴水らしきものがあるなど洋風の庭園です、
現在はシーズンオフで、かなり寂しい状態です。
白河小峰城雪見櫓跡.jpg
本丸の南西隅、雪見櫓跡。
現在は見晴台になっています。
白河小峰城三重櫓入口.jpg
そして10:00。
三重櫓の入口が開きました!
突入。
入口はこのように大変狭くなっています。
忘れずに百名城スタンプゲット。
白河小峰城三重櫓1階.jpg
三重櫓1階のほぼ全景。
この三重櫓は内部まで木造で復元したものです。
復元当時はこの規模の木造建築に人を入れることは法律上不可能だったのですが、
『内部は公開しない』として建築したにもかかわらず、完成後に見学者を中に入れてしまい問題になった…という経緯があったそうです。
#現在は内部見学にも問題はありません。
白河小峰城甲冑.jpg
1階の片隅に、なぜか『愛』の前立てのついた甲冑が。
大河ドラマ人気にあやかろうとしているのでしょうか…。
白河小峰城吊るし雛.jpg
1階中央部には、このような【つるし雛】が多数飾られています。
飾りはネズミ、ウサギ、巾着、唐辛子…などここに飾られているだけで20種類以上も(全部で100種類以上とも)あり、それぞれに謂われや意味があるようですが…とてもメモを取りきれませんでした(苦笑)
白河小峰城三重櫓弾痕.jpg
この櫓は平成になってからの復元建築ですが、あちこちにこのような弾痕が。
復元に利用された杉材は倒れる危険のあった老木を製材した物なのですが、それが生えていた松並稲荷山は戊辰戦争時の激戦地でした。製材したところ内部から多数の鉛玉が発見されたそうです。
小さな物は軽く表面が凹んでいる程度、大きな物では大人の指が入りそうな程の貫通した穴が。
(ただし『指を入れないで下さい』の注意書きありw)
~~
注意書きに
『上の階に上れるのは1度に五人ずつ』
『受付で許可証を受け取ってからのぼって下さい』
などとあったのですが、
係の人に
『いま登れますか?』
と尋ねたところ
『はい、どうぞどうぞ』
との答え。
登っている間に上の方から複数の人間の話し声が聞こえてきたのですが、五人超えてないのかなぁ…。
白河小峰城三重櫓2階.jpg
というわけで2階到着。
梁が曲がって見えるのはパノラマ合成のせいです。
白河小峰城三重櫓2階石落とし.jpg
2階には、メインになる床から階段数段分おりた位置に石落としがあります。
白河小峰城三重櫓石落としより下を見る.jpg
石落としから下を見るとこんな感じ。
ふたが開けられた石落としの部分にはガラスがはめられていますので、覗いた拍子に財布や携帯電話などを落とす危険はありません。
白河小峰城三重櫓3階.jpg
またしても急な階段を上り3階につきました。
3階は狭い!
たしかに大人が何人も登ってきたら身動きが取れなくなりそうです。
白河小峰城三重櫓棟札.jpg
最上部の棟札。
棟札とは工事の年月日を記した物です。
平成2年4月吉日、とかかれています。
白河小峰城三重櫓連子窓.jpg
連子窓。
菱形の柱が特徴。
視界は悪いですね…。
基本的に戦闘用なので大きな開口部は作れないのでしょう。
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最後に、二の丸の施設を。
白河集古苑.jpg
白河集古苑。
民俗資料館です。
展示内容は文書などが主でした。
白河小峰城大手門礎石.jpg
集古苑前、大手門の礎石が移設されています。
本来大手門があった場所は白河駅を挟んで反対側の市街地の中です。
白河小峰城地図.jpg
白河城全体図。
見学の参考にして下さい。
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【白河小峰城】
白河城、小峰城ともいう。
福島県白河市郭内
JR東北本線白河駅より徒歩5分で公園入口、三重櫓まではさらに5分
二ノ丸(公園)は常時開放、本丸清水門開放は7時~17時、
三重櫓見学は4月~10月:10時~17時、11月~3月:10時~16時
見学無料

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