国立科学博物館【空と宇宙】展

今日は国立科学博物館で開催中の特別展【空と宇宙展】を見てきました。
展示期間中に平日の日中が空く日がなくなってしまったため、
朝9時の開場直後に入場。


入口で『月の砂』をもらいました。
先着100名へのプレゼントだそうです。
季節も季節なだけに受験生に人気だそうで…
※本当に月から取ってきた砂ではなく、月の砂に似せて作った模造品だそうです。
日本の空を初めて飛行機が飛んだのが1910年、
初めて国産飛行機が作られたのが1911年なんだそうです。
つまり今年は日本の航空史は丁度100年なんですね。
というわけで、日本の古い飛行機の模型や写真、当時の資料などが多数展示されています。
前史:鳥のように空を飛ぶ夢
二宮忠八の模型.jpg
熱気球は実用化されていたものの、まだライト兄弟による動力飛行機は飛んでいない時代に二宮忠八氏が作った飛行機の模型です。
残念ながら当時はほとんど相手にされなかったそうで…。
1・飛行機時代の幕開け
徳川好敏関係.jpg
日本初のパイロット徳川好敏氏の操縦免許など。
徳川氏は陸軍軍人で、航空機技術の習得のためフランスに派遣された人です。
帰国して代々木練兵場にて国内初の飛行に成功したのが1910年だそうです。
グノーム式7気筒発動機.jpg
当時の航空機に使われていたグノーム式7気筒発動機。
シリンダ部分がプロペラと一緒に回転するという面白い構造。
2・自力開発力の開花
日本の軍用機.jpg
大戦中の傑作航空機たち。
零戦、隼、鍾馗、紫電改など。
栄21型・ハ-115エンジン.jpg
隼(人工衛星ではなくて太平洋戦争中の戦闘機)に使われた栄21型ハ-115エンジン。
栄は当時の日本を代表する航空機用エンジンで、零戦も同じ系統のものを使っています。
ネ20.jpg
これもエンジンですが…
太平洋戦争末期に開発された日本初のジェットエンジンです。
橘花という攻撃機に搭載されました。
初飛行に成功したものの、その1週間後に終戦を迎えてしまったそうです。
3・再開した空へ
霧ヶ峰式鷹7号グライダー.jpg
霧ヶ峰式鷹7号【電建号】。
戦後しばらくの航空機開発禁止期間を過ぎ、
昭和27年に行われたグライダー大会で7年ぶりに日本人の操縦により飛行した航空機だそうです。
今回の展示で、航空機全体の実物大模型はこれだけ…だったような。
4・国際共同開発と新たな空へ向けて
MRJ.jpg
日本で開発中のジェット旅客機があるんだそうです。
今後は大型機ではなく2000~3000km程度の距離を結ぶ小型旅客機の需要が増すという考えから、70~90席程度の小型ジェット旅客機として開発が進められていて、初飛行は2012年になる見込み…ってもう来年?楽しみ。
次に沖縄や北海道に行くときにはこれに乗るのかも。
5・日本の宇宙開発の歩み
初期のロケットや人工衛星.jpg
これは科博の常設展にもあるものですが、
全長20cmのペンシルロケットや日本初の人工衛星である【おおすみ】など。
はやぶさ.jpg
やはり人気があったのはこれですね。
昨年6月に奇蹟の地球帰還を果たした【はやぶさ】の実物大模型。
大きな太陽電池パネル、何度も故障した4つのイオンエンジン、小惑星イトカワに接触したサンプル採取機構などの配置が一目でわかります。
会場で最も大きなモデルですが、宇宙をはるか遠くまで往復したにしてはとても小さなものだと判ります。…まぁ、現在の技術では全長200mの宇宙戦艦なんか飛ばせないのでしょうが。
アンテナ.jpg
はやぶさの帰還カプセルを探すのに使われたアンテナの本物だそうです。
なんちゅーマニアックなものを…。
テレビアンテナと同じような形なんですね。
イカロスの帆.jpg
もう1つ目を引いたのが、壁全面をつかって展開された【イカロス】の帆。
太陽光の圧力を使ってヨットのように飛ぶ宇宙船です。
台形をしていますが、これは全体の1/4。4枚つなげて1辺14mの正方形として使うのだそうです。
帆の上辺に金色の長方形の部分が並んでいますが、これは液晶パネル。
イカロスの帆・液晶2.jpg
イカロスの帆・液晶1.jpg
このように、液晶部分を乱反射・鏡面反射と切り替えることによって、
帆自体の向きを変えるしくみなんだそうです。なるほど…。
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というわけで、
日本の技術はスゴイんだな
という希望が持てる見学になりました。
会場限定のはやぶさのプラモデルがあったようなのですが、1日限定20個ということで僕が売店にたどり着いたときには売り切れでした。
展示されていた航空機の写真集2000円を購入して見学終了。

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